おおさかナウ

2015年03月01日

37、子どもの歯を守るには

コータローの国会レポート36

大阪で保険医協会・歯科保険医協会の皆さんと懇談=2月19日

大阪で保険医協会・歯科保険医協会の皆さんと懇談=2月19日

 「あと何分で本会議?」

 「あろ30分れす。ほの前に団会議が…」

 「それじゃあ急ぎますね」

 参議院第2別館の歯医者さんで、先日治療を受けました。「ブラッシングが強すぎるからもっと優しく。歯石も定期的に取って。一生自分の歯でいられるようにね」と先生。控室から徒歩3分、議員はじめ職員や一般の方も利用できる診療所です。

 歯医者に行ける、これは当たり前の事ではありません。大阪府歯科保険医協会が行った学校歯科治療調査は衝撃的です。虫歯が10本以上あり歯の根しか残っていないような未処置歯が何本もある、「口腔内が崩壊状態」の児童がいたと答えた小学校は53・3%、中学校で36・3%でした(13年度)。ある6年生は永久歯がすでに14本虫歯、中3男子は18本未処置歯があり、20歳で全ての歯を失い、入れ歯になる危険性があるなどの事例も報告されています。

 課題は未受診の子どもをどう減らすかです。羽曳野市では助成は3年生までで、1〜3年生は受診率が51・6%、4〜6年は36・2%。とりわけ3年生は駆け込みで61%と高くなっています。経済的負担をなくすことが、受診を促すことになることが分かります。また「親への啓もう、子どもへの指導」が重要と答えた学校も7割を越えており、経済的側面以外の要因も注視が必要です。

 いずれにせよ子どもに責任はありません。子どもの歯をどう守るのか、政治や社会、大人の真剣な取り組みが急務です。(辰巳孝太郎 日本共産党参院議員 隔週で掲載)

(大阪民主新報、2015年3月1日付より)

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