政策・提言・声明

2019年06月26日

府委員会参院選アピール
大阪の岐路――くらし、平和の希望ある道を
日本共産党の勝利・躍進で

            2019年6月26日 日本共産党大阪府委員会 政策委員会

府民のみなさん

 参議院選挙(7月4日公示、21日投開票)が目前に迫りました。くらしの問題、憲法と平和、大阪の進路をめぐって、大きな岐路を迎える中での国政選挙です。府民に希望ある道を切り開くため、日本共産党大阪府委員会は、比例代表での党躍進、大阪でのたつみコータロー参議院議員の再選、全国的な市民と野党の共闘の勝利を心から訴えます。

参院選――大阪で問われているもの

府民のみなさん

 今回の参議院選挙で大阪では何が問われているでしょうか。

――安倍政権による「年金が足りない」問題に、府民の怒りが沸騰しています。そのうえ10月からの消費税10%増税とは!どこよりも格差と貧困が広がる大阪で、さらに不安が広がります。この道にストップをかけ、府民のふところを豊かにしてこそ、「商都大阪」をよみがえらせることができます。その大きな一歩にする機会です。

――安倍首相が「2020年を新しい憲法が施行される年に」と述べ、大阪の維新も「ボカンと国会で」(吉村知事)と改憲をあおります。3年前の参院選では大阪選挙区の4つの議席を改憲政党が占めました。大阪を「改憲勢力の拠点」ではなく、「憲法を守り、活かす拠点」にすることが強く求められています。

 ――大阪の進路をめぐっては、ダブル選で勝利した維新が「都構想」の「住民投票」を来秋に行うとあおり、これに公明党府本部、自民党府連執行部が屈服し、すり寄る態度を見せています。しかし、「都構想」が大阪市や堺市をなくし、「特別区」ではくらしを守る財源・権限が奪われ、結局は「一人の指揮官」でやりたい放題の大阪をつくるという本質は変わりません。大阪の自民、公明の態度にはその支持者からも大きな反発を招いており、「都構想NO」をつらぬく日本共産党や市民と野党の共闘への期待が強まっています。6月の堺市長選挙の結果にも、「堺市つぶしを許さない」という市民の良識が示されました。

 

 安倍政権与党自民・公明とその補完勢力・維新か、市民と野党の共闘の先頭に立つ日本共産党か。参院選の対決構図と政治的焦点が鮮明になるなかで、様相は大きく変化しつつあります。

 安倍政権と大阪の維新によるくらしと憲法・大阪つぶしを許さないために、これまで自民党や公明党、どの政党を支持されていたみなさんも、またこれまで選挙には行かなかったというみなさんも、今度は大阪から希望ある道を開くために、日本共産党へのご支持、ご支援を心からよびかけます。

「くらしに希望を――3つの提案」こそ大阪を変えます

府民のみなさん

 日本共産党は、参議院選挙政策を発表し、「消費税増税の中止、くらしに希望を――三つの提案」を訴えています。これは府民のくらしを豊かにし、大阪を真に発展する道を開くものです。

 8時間働けばふつうにくらせる社会をつくる

 第1の提案は、8時間働けばふつうにくらせる社会を、賃上げと労働時間短縮を通じてつくることです。

――社会保険料の事業主負担分の減免など中小企業への支援を抜本的に強め、最低賃金をただちに全国一律時給1000円に引き上げ、時給1500円を。

――「残業代ゼロ」制度を廃止し、「残業は週15時間、月45時間まで」と法律で規制する。労働者派遣法の抜本改正をはじめ非正規雇用労働者の正社員化をすすめる。

――政府の責任で保育・介護・障害福祉労働者の月5万円の賃上げをはかる。

 国の「中小企業の賃上げ支援」予算をいまの1000倍に引き上げるなら、中小企業の街・大阪でも520億円規模の対策ができます。その力で賃上げをはかります。

 維新による「インバウンド(外国人観光客)頼み」の政策では大阪の真の成長はできません。カジノ(IR)は府民のふところからカネを巻き上げ、米カジノ大手資本に注ぐという最悪の「成長戦略」です。府民のふところを温める日本共産党の政策こそ大阪経済を活性化する真の「成長戦略」です。大阪労連は「パート労働者の時給150円引き上げで、1336億円の経済効果」と試算。立場の異なる関西財界や研究機関からも、「賃上げターゲット」が経済をよみがえらせるとの声がでています。

 (くらしを支える社会保障を築く)

第2の提案は、くらしを支える社会保障を築くことです。

――「マクロ経済スライド」をやめて「減らない年金」を実現する。①保険料負担上限を所得2000万円まで引き上げる、②巨額の年金積立金を負担軽減と給付増に活用する、③賃上げと正規雇用で保険料負担の担い手を増やす。

――低年金者全員に月5000円、年間6万円を給付して「底上げ」をはかる

――高すぎる国民健康保険料(税)を引き下げる。公費1兆円を投入して「均等割」「平等割」を廃止し、一人あたり平均3万円引き下げる。

――国の制度として子どもの医療費の就学前までの無料化を実現する。

――低所得者の介護保険料を軽減する。安倍政権が行った生活保護削減を中止し、支給水準を回復する。

――障害者(児)福祉・医療の無料化をすすめる。

 総務省家計調査でこの10年間の推移をみると、健康保険料は1・29倍、年金保険料は1・3倍、介護保険料は2倍にも負担が増えています。

 大阪の国保料は全国平均より1・2倍も高く、所得の17・1%(2016年度)を占める事態になっています。これを引き下げるため、全国知事会も要求した公費1兆円投入をすれば、大阪市では、年収300万・4人家族(30歳代の夫婦+子2人)の保険料を年30万5000円から17万8000円へ引き下げることができます。

お金の心配なく学び、子育てができる社会をつくる

 第3の提案は、お金の心配なく、学び、子育てができる社会をつくることです。

――大学・専門学校の授業料をすみやかに半減し、段階的に無償化する。

――70万人に月額3万円以上を支給する給付奨学金制度をつくる。すべての奨学金を無利子にする。

――学校給食の無償化をはじめ憲法で定められている義務教育の完全無償化を。

――「幼児教育・保育の無償化」を消費税に頼らずに実施するとともに、認可保育所の増設で待機児童を解消する。

 大阪で学ぶ大学・短大・専門学校の学生は約35万人にのぼります。その授業料を半減し、奨学金制度を抜本的に改革することは、経済的理由で進学をあきらめていた子どもたちにも大きな希望を与えます。認可保育所による待機児童の解消、保育の質の確保は、成長・発達する子どもの権利を保障するためにも大事です。

   田尻町は今年度から「将来の田尻町を担う子どもたちに対し…さらなる子育て支援と食育の推進を図るため・・学校給食費の無償化を実施してまいります」と府内で初めて無償化を始めました。これをすべての学校に広げます。

 認可保育所を増やし、保育の質を確保しながら、待機児童を解消します。「申し込んでも入れない」隠れ待機児を含め、府内で7471人(2018年)もの待機児をなくし、安心して子育てできるようにします。

財源はある――アメリカいいなり、大企業中心にメス入れる日本共産党だからこそ

 「3つの提案」の実行に必要な財源は7.5兆円です。日本共産党はこれを消費税に頼らない別の道――大企業への優遇税制をあらため、中小企業並みの負担を求める(4兆円)、富裕層優遇の証券税制をあらため、最高税率の引き上げをはかる(3・1兆円)、米軍への「思いやり予算」などを廃止する(0・4兆円)ことで実現します。

 戦闘機の“爆買い”をやめれば、たとえばF35ステルス1機(116億円)で認可保育所90カ所がつくれます。

 こうした抜本的で現実的な提案は、日本の政治のゆがみの根本にある最大の「既得権益者」――「財界・大企業中心」「アメリカいいなり」にメスをいれる本物の改革者、日本共産党ならではのものです。

 日本共産党が伸びてこそ大阪も、日本も、政治は変わります

大阪選挙区における日本共産党の議席の光る値打ち

府民のみなさん

 日本共産党は、6年前の参議院大阪選挙区でたつみコータローさんが勝利し、15年ぶりに議席を獲得することができました。それは、国会を動かし、政治を動かす大きな力になりました。

――全国的に6議席から11議席に増えた力で、すぐに「ブラック企業規制法案」を提出。厚生労働省が動き、ブラック企業の実名公表に踏み出しました。

――たつみ勝利を契機として、「都構想」を打ち破る「反維新」の立場での新しい共同が広がり、2013年、2017年の堺市長選挙の勝利、2015年の大阪市・住民投票で勝利する力となりました。

――市民と野党の共闘も、15年9月の「安保法制」強行後、急速に広がり、2017年には大阪で候補を一本化した5つの小選挙区から立憲野党の議員を国会に送りました(比例重複を含む)。

――森友疑惑の追及や野党共同法案提出など、国会内での共闘が画期的に広がりました。

大阪と日本の未来を開く日本共産党

 いま大阪で日本共産党が果たしている役割はかけがえのないものです。

①くらしの危機打開、災害救援・復興など「困難あるところ日本共産党あり」の精神で力をつくすとともに、「くらしに希望を――3つの提案」など、対案を提起し、政治を動かす党です。

②「一躍野党共闘をけん引する立場になった」「反安倍戦線のキーマン」(『サンデー毎日』6月23日号)――市民と野党の共闘を提唱し、本気で貫き、力をあわせて安倍政治に代わる新しい政治をつくる党です。

③「都構想NO」「カジノ・巨大開発より、くらし・防災・教育第一」を貫き、「維新政治」と正面からたたかい、根本転換させる党です。「御党だけは終始一貫、維新と対峙してきた」(元民主党衆院議員)。そのぶれない立場が光っています。

④党をつくって97年。戦前の暗い時代から、侵略戦争反対、主権在民、男女平等の旗をかかげ、人間の尊厳を守ってたたかってきた党です。

⑤さらに資本主義を卒業し、人間による人間の搾取をなくし、すべての人が自分の能力を自由に発展させることができる未来社会をめざす、ロマンにあふれた政党。それが日本共産党です。

 この日本共産党が躍進してこそ大阪も、日本の政治も変わります。

 比例代表選挙で「日本共産党」と書いて下さい。また支持していただける方を広げて下さい。大阪での比例代表80万票を勝ち取るなら、山下よしき副委員長含む全国7議席以上を獲得し、大阪選挙区でたつみコータローさんの勝利を勝ち取ることができます。日本共産党大阪府委員会はそのために総力をあげています。

 希望ある一歩を、ともに踏み出そうではありませんか。

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