政策・提言・声明

2012年07月27日

大阪市職員の政治活動制限条例強行に際してのコメント

憲法が保障する政治活動の自由は、いかなる条例によっても縛られない

2012年7月27日
日本共産党大阪府委員会委員長 山口勝利

一、27日、大阪市議会において、橋下市長が提案した「大阪市職員の政治活動制限条例案」を、維新・公明の両市議団が一部修正のうえ、数の力で可決・成立させました。わが党が、当初から指摘するとおり、この条例は、市の職員から政治活動の自由、言論表現の自由を奪いさるものであり、日本国憲法のもとでは、断じて許されないものです。わが党はこの暴挙を糾弾するものです。

一、この条例の最大の問題は、地方公務員法にある政治活動禁止の項目を不当に拡大し、休日・勤務時間外のデモ参加やビラ配布から、政治的目的をもった署名、演劇まで禁じていること、しかも、これに違反した職員を「免職」にするなど、あからさまな憲法じゅうりん条例となっていることです。
 維新・公明による「修正」は、こうした違憲性の本質をいささかも変えるものではありません。橋下市長提案にあった「原則免職」を、「戒告、減給、停職又は免職の処分ができる」といいかえただけにすぎず、これ自身、地公法制定当時、国会答弁で「政治的行為の違反があった場合に、これを懲戒処分によって解職するというようなことは、毛頭規定しておりません」とのべていたことに真っ向から反するものです。

一、わが党は、市議会での論戦において、橋下市長があげる「第3者チーム最終報告」には条例案の必要性などどこにも書かれていないことを指摘するととともに、国公法・地公法成立以来の歴史的な経過からみても、また国連人権規約委員会が公務員にたいする政治活動の制限は不当だと日本政府に勧告したことなど国際的な流れにもてらしても、このような条例案は不当であり、撤回以外にないときびしく追及してきました。
 これにたいして橋下市長は、まともに答弁できず、「必ずしも大阪市役所内の(市長選の)できごとと、この条例案はリンクしないが、今後の恐れがあるからつくりたい」とか、「国公法にもいろいろ問題があることはわかっている」「国会に大きな問題提起をしたいから、まず大阪で条例を」などとのべる始末でした。論戦をつうじて、橋下市長の側に何の大義も道理もないことはうきぼりです。こうした憲法違反の条例成立に手を貸し、歴史的な汚点を残した維新・公明両市議団とともに、橋下市長に対する国民的な批判は避けられないでしょう。

一、大阪市においてこのような条例が強行されたことは重大ですが、勤務時間外にみずからの思想良心のもとに、さまざまな政治的アピールをおこなったり、活動に参加することは憲法で保障されたものであり、これを条例で縛ることなど許されるものではありません。大阪弁護士会会長声明をはじめ、法曹界、演劇界などによる批判も急速に広がっています。ひるまず、恐れずたたかいをすすめていきましょう。わが党は、条例の発動を許さず、早期に廃棄するために力をつくします。そして、わが党が6月に発表した「『市民のための仕事をすすめる』市役所へ――大阪市の『公務員改革』についての提言」にもとづく実践をさらに大きくすすめるものです。

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