予定候補と選挙結果

日本最小の町で大きな勝利 是枝氏が激戦競り勝つ
町議補選 高迫氏が初当選

 忠岡町の杉原健士前町長(維新から除名)が官製談合防止法違反などの容疑で書類送検され、辞職したことにともなう同町長選が18日投開票されました。日本共産党も参加する「明るい住民本位の忠岡町政をつくる会(明るい会)」が推薦した同党前町議の是枝綾子氏(61)=無所属新=が2367票(得票率35.92%)を獲得。前忠岡町議の松井匡仁氏(55)と三宅良矢(46)=いずれも無所属新=を打ち破って初当選しました。投票率は50.64%で、任期満了にともなう昨年10月の町長選の44.93%から5.71ポイント上がりました。

 是枝氏と明るい会は、「4つのビジョン」を掲げて選挙戦をたたかいました。①物価高騰から暮らしを守る忠岡、②安心・健康、住み続けられる忠岡、③清潔・公正な忠岡、④住環境を守る忠岡ーの4つです。
 小中学校の給食費無償化や子どもの医療費無償化などの子育て支援、国民健康保険料や介護保険料の負担軽減をはじめ、具体的な施策の実現には、町が貯め込んだ基金20億円(見込み)を活用すると表明。官製談合の防止へ、入札での最低制限価格の事前公表などを公約しました。
 さらに各地区を回るタウンミーティング(住民懇談会)を毎年開くなど、住民の声を聞かないこれまでの町政から、住民の声で動かす忠岡町に変えると公約。「忠岡を変えるのはあなた」と訴えてきました。

産廃焼却施設の誘致はストップ

 杉原前町長がすすめてきた巨大産業廃棄物焼却施設の誘致も、大きな争点になりました。昨年10月の町長選に、是枝氏は誘致計画中止を掲げて立候補。得票率36.4%を得る大善戦となった背景には、計画見直しを求める署名に町民4500人を含む1万人以上が賛同するという世論の広がりがありました。
 是枝氏は「今回の選挙は、誘致計画をストップする絶好のチャンス」と訴えました。他の2候補は当初、誘致計画について沈黙していましたが、是枝氏の訴えが住民に浸透する中で、触れざるを得なくなりました。
 是枝氏は昨年10月の町長選での得票から135票伸ばし、次点の松井氏と65票差で大激戦に競り勝ちました。

住民の声を一つひとつ実現へ

 当選を決めた是枝氏は18日夜、町内の事務所で支援者らを前にあいさつ。投票日が迫るにつれて、女性や子育て世代から強い支援が寄せられているのを実感したとふりかえり、「住民の声で動く町政への転換を訴えてきた。皆さんの声をしっかり聞き、公約を一つひとつ実現していくために頑張りたい』と話しました。
 生後6ヵ月の子どもをだいて駆けつけた女性(27)は、「是枝さんを町議の時から応援して来ました。子どもが生まれてから、生活が大変になっているのを実感します。子育て支援をぜひ充実させてほしい」と期待を語りました。

議会招集権を回復

 忠岡町長選と同時に行われた同町議補選(被選挙数3)で、日本共産党の高迫照子氏(78)が、2114票(32.87%)を獲得し、2位で初当選しました。町議会(定数12)で同党は3議席となり、議会招集権を回復しました。
 高迫氏は当選を決めた18日夜、「女性町長の誕生で忠岡を変えようと訴えてきた。是枝町長を支える与党の議員の1人として頑張る」と決意を語りました。

忠岡町長選開票結果

2,367 是枝綾子 61 無新
  2,302 松井匡仁 55 無新
  1,920 三宅良矢 46 無新

(投票率50.64%)

忠岡町議補選開票結果

2,241 森野良一 49 無新
2,114 高迫照子 78 共新
1,136 田辺みき 63 無新
  939 今庄茂樹 66 無新

(投票率50.61%)

(大阪民主新報2025年5月25日付より)

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