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府内初 憲法改悪反対署名が人口過半数に 大阪市西淀川区 憲法守り生かす大きな一歩

2013年10月05日

 「やった!憲法改悪反対署名住民過半数達成!」。大阪市西淀川区の憲法改悪阻止西淀川共同センターが全住民を訪問しながら集めてきた憲法改悪反対署名が9月25日、区内人口過半数を突破しました。この日13人が参加した地域ローラー作戦では1時間半で104人分の署名が寄せられ、累計4万9150人分を超えたことを確認。2006年の運動スタートから7年がかりの偉業達成はもちろん府内自治体で初めて。13、14の2日間行われる「9条世界会議・関西2013」でも活動報告される予定です。

 「西淀川で住民過半数の憲法改悪反対署名を集め、世論を広げて平和を守りたいのです」。同区歌島3の集合住宅で黒木マチ子さん(75)の明るい声が響きます。  インターホン越しに署名の趣旨を説明すると、次々と玄関が開いて署名のペンを取ってくれました。年配の人から青年までさまざま。事前に届けていた用紙に家族分の署名を記入して待っていた人や、「お疲れ様」と笑顔で署名に応じる市民も。

戦争体験語り出す

 「戦争はいつも弱い立場の人が犠牲になる。絶対に繰り返しては駄目」。そう語るのは久下幸男さん(84)です。79歳の女性は、親戚が学徒動員で戦争に動員され、長崎市で原爆投下に遭ったと涙を浮かべて語り、「戦争のない平和な日本を守ってほしい」と語りました。
 82歳の別の女性は、13歳の時、疎開先だった広島県で終戦を迎えた体験を語り出しました。「原爆投下の日。はるか遠くに広島の市街地が見え、後日廃墟になった市街に立ってあまりの恐ろしさに声を失った」と述べました。

これからが正念場

 共同センターは2006年に結成。西淀川労連や淀川勤労者厚生会、医療労組、新日本婦人の会、借地借家人組合、生活と健康を守る会、日本共産党などで構成し、駅頭宣伝や毎月1回、地域を軒並み訪問する取り組みを進め、これまでに区内を一巡し、現在2巡目の訪問署名が続いています。2009年4月には有権者過半数の署名を集めました。
 西淀川区の人口は8月現在9万6974人。この日の署名行動の後、各団体などが持ち寄った署名も合わせ、署名の累計が4万9150人分に達したことが報告されると、大きな拍手が起きました。
 ことし4月まで同センターの事務局長を務めた嵯峨操さんは、「安倍内閣の改憲策動の中、憲法を守り生かすたたかいはこれからが正念場。私も地域の中で力を尽くしていきたい」と話し、斉藤千恵子さんは、「未来に憲法を守り生かす大きな一歩になったと思う」と感想を語りました。
 同センターの山本崇博事務局長(35)が語ります。「アジアで2千万人を超える人々の尊い犠牲と痛苦の反省の上につくられたのが日本国憲法。今後も憲法を守る取り組みと合わせ、核兵器廃絶に向けた運動強化へ地域の皆さんと手をつなぎ頑張っていきたい」

●9条国際会議
 13日(日)午前10時〜午後4時半、関西大学千里山キャンパス第1学舎(阪急関大前駅下車)。▽全体会 基調講演(君島東彦さん・立命館大学客員教授)、スピーチ他。▽分科会(「戦争のない世界へ」「アジアの中の9条」「平和への権利」)。参加協力券1千円、学生無料。※要申し込み。
●9条世界会議・関西2013
 14日(月・休)午前10時〜午後4時半、大阪市中央体育館(地下鉄朝潮橋駅下車)。▽メイン集会 1千人の大合唱、ゲストスピーチ、歌(上條恒彦さん)▽ワークショップ 「戦争のない世界へ」「アジアの中の9条」「若者企画」。▽子どものひろば、ブース出店など。参加協力券一般1千円、大学・専門学校生500円、高校生以下・介助者無料。手話通訳あり。
 主催=実行委員会。電話06・6966・9003、ファクス06・6942・7865。

投稿者 jcposaka : 2013年10月05日

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