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雇用ルール破壊・高学費で苦しむ青年 思いと運動.全国青年大集会へ 駒井正男日本共産党府委員会・青年学生委員会責任者に聞く

2013年10月05日

 20日に東京・明治公園で開かれる「全国青年大集会2013」(別項)に向けた取り組みを日本共産党府委員会・青年学生委員会責任者の駒井正男さんに聞きました。

政治を動かす中で開かれる

 青年大集会の1回目の開催は2003年です。04年に労働者派遣事業が製造業に拡大され、非正規雇用が青年の中に爆発的に広がり大きな問題になりました。08年のリーマンショックを引き金に「派遣切り」が社会問題となった時にも、この集会は社会的連帯で反撃し、政治を動かす役割を果たしてきました。当初は1千人程度の参加者が年を追うごとに4〜5千人と増えています。

 ことしの集会は、青年の声と運動・世論がブラック企業・雇用を大きな社会問題へ押し上げて現実政治を動かす中で開かれます。ブラック企業根絶を訴えた日本共産党が大躍進し、厚労省もすぐに動いて電話相談や調査に入りました。  集会にはひどい働き方や雇用のルール破壊で苦しむ青年たちが実態を訴えようと全国から集まります。各地の運動の結節点として、大きな意義のある集会です。地域ではもちろん職場でも以前のようにたくさんの青年が集うということは少なくなっています。集会への参加は、あきらめず声を上げ立ち上がっている青年が全国にこんなにいるんだと確信を持って、職場の運動に取り組む大きな力になるでしょう。

14日には大阪でも集会開催

 実行委員会は全労連青年部や民青同盟、全商連青年協など様々な団体が集まりました。大阪でも大阪労連青年部や民青府委員会などが集会に向けていろいろな取り組みを進めています。民青府委員会は9月15日に「キックオフ学習会」を開き、大阪の青年労働者の実態調査をして府とも懇談しました。10月5日には集会成功を目指し交流会を開き、14日には民青府委員会を中心に全国集会の成功に向けた大阪の集会を準備しています(催し参照)。
 集会のテーマは労働問題だけではありません。ある学生は卒業後に奨学金500万円のローンを抱えて社会人になります。労働現場だけでも大変なのに、借金まで背負って深刻な労働市場に放り出されます。学費問題は深刻です。他に震災被災地の復興や原発からの撤退など、青年の様々な願いを持ち寄ります。
 日本共産党府委員会は「ブラック企業根絶、安定雇用求めるチーム」をつくり、先日、国会議員団ブラック企業・雇用問題対策チーム副責任者の辰巳孝太郎参院議員と共に実態を聞き取りました。痛感したのは、突然の退職強要やパワハラ・セクハラなど仕事も生活を壊してしまう本当にひどい実態が、あちこちに広がっているということです。

背景にある労働の規制緩和

 ブラック企業が広がる背景には、個々の企業の違法・脱法行為と同時にその土台に、労働の規制緩和で、いくらでも労働者の代わりがいて使い捨てできるという異常な事態が社会全体に広がってきたことにあります。
 驚くことにこの問題は、学校を卒業した後だけの問題ではありません。飲食・サービス業などでは学生、特に高校生のアルバイトが働き、「高校生だけで深夜0時ごろまで営業している」「アルバイトのために授業に出ることができない」など、学ぶ権利や人間らしく生きること、成長の機会を奪う、ひどい働かせ方の被害者になっています。

ひとりぼっちにされた中で

 これらはいまの大人の世代が体験した就職や労働とはまったく違う状況です。しかも多くの職場には労働組合はなく、権利や労働条件について語る機会がありません。多くの若者が完全にひとりぼっちでバラバラにされており、有給休暇を取得できるようにするとか時給を上げる、割り増し残業代を要求するなどの発想はなく、最低賃金の引き上げだけが賃上げの保障になる状況です。
 日本共産党は、青年たちがのびのびとこの集会に向けて様々な運動に取り組めるよう総力を挙げてサポートします。賃上げのアピールやブラック企業対策法案に続いて、正規雇用が当たり前になる社会の実現へ向けて提言も準備しており、大阪でも様々な団体との懇談を進めます。
 府議会議員団も最低賃金引き上げを府と大阪労働局に求め、民青同盟と府との懇談にも同席しました。地方議会でも質問し答弁を引き出していきたいと考えています。

府がブラック企業応援宣伝

 府は労働の規制を緩和する特区構想に手を上げています。本来ならブラック企業根絶宣言をしなければならないのに、ブラック企業応援宣言をやろうとしています。許さない運動を広げていかなければなりません。
 また青年がいつでも相談できる窓口をつくるよう行政に求めるとともに、党としても労働相談や、ブラック企業告発の110番窓口をつくり、実態をつかみます。

世代間の分断を乗り越えて

 実態アンケートを我が子や「しんぶん赤旗」「大阪民主新報」読者宅の子どもたち、近所に住む青年たちからも集めて、私たち自身が青年の実態を直視し、その願いに応える運動に一緒に取り組みます。多くの人が今の若者の働き方がおかしいと感じているはずです。世代間の分断を乗り越えて、若い人が本当に安定・安心してこれからの人生を送っていけるような社会に変えていくために連帯しましょう。

20日に東京で全国青年大集会

 全国青年大集会2013(同実行委員会主催)が20日(日)、東京・明治公園で開かれます。
 午前11時から分科会とブース企画。職業別の交流会や脱原発、被災地ボランティアなど多彩な若者の取り組みを紹介。午後1時からのメイン集会は、ブラック企業の実態告発や最低賃金引き上げのたたかいなどを報告、若者の声と行動をリレートークで総結集する大集会になります。
 午後3時から東京・表参道の繁華街を歩いてアピール。翌21日は国会や省庁へ、集まった若者の声をぶつけて政治の転換を迫る要請行動を行います。
 会場はJR総武線千駄ヶ谷駅下車。

投稿者 jcposaka : 2013年10月05日

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