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市民の共同 維新破る 堺市長選 竹山市長が圧勝 「都」構想、維新政治に痛打

2013年10月05日

 「この勝利は堺市民の大きな勝利です」――9月29日、堺市長選で再選を果たした現職の竹山修身氏(63)は高らかに宣言しました。橋下・維新の会による「堺市つぶし」「堺市乗っ取り」を許すのかどうかが問われた歴史的な選挙戦。「大阪都」構想に反対を貫き、暮らし応援の市政発展を訴えた竹山氏が19万8431票(得票率58・53%)を獲得、大阪維新の会公認の西林克敏氏(43)を破って圧勝しました。投票率は50・69%で前回を6・76ポイント上回りました。(2、3面で堺市長選結果特集)

 「大阪都」構想で堺市をつぶすのか、市民施策を前進させてきた竹山市政を守り、暮らし福祉を発展させるのかが問われた選挙戦。日本共産党も参加する「住みよい堺市をつくる会(つくる会)」は、「堺市つぶし」を許さない立場から竹山氏を自主的に支持。民主党が推薦、自民党が支持し、無党派の市民も「堺は一つ」で共同を広げました。  当選を決めた竹山氏は「広範な政党、団体、市民の皆さんがこのたたかいを支えてくれた」「『大阪都』構想はすでに破綻しかかっている」と強調。公約「堺・3つの挑戦」(@子育てのまちA歴史文化のまちBものづくりのまち)の実現へ、市民と共に歩むと語りました。  参院選での敗北を受け「大阪回帰」戦略を強めた橋下・維新の会。堺市長選を「最大の政治決戦」(橋下氏)とし、「大阪都」構想の成否や党の存亡を懸け、橋下氏を先頭に、100人以上の大阪の地方議員、国会議員や落選議員を動員する総力戦≠ナ臨みました。  「堺つぶし」に批判が高まる中、維新側は「堺はなくさない」とうそと言い訳に転じ、「つくる会」の宣伝物を「違法ビラ」と攻撃。橋下氏自ら「争点の設定の仕方を誤った」(9月24日)と公言したかと思えば、最終盤には「最終的には住民投票で決定」などと支離滅裂に。最後の街頭演説(同28日)で橋下氏は「うそ八百にやられましたよ」とうそぶいていました。

市民共同の歴史的勝利

 日本共産党の市田忠義書記局長は9月29日、東京・党本部で記者会見し、「自由と自治の伝統が脈打つ堺市民の良識の勝利であり、『堺を守れ』の府民・市民の勝利」と強調。同時に「大阪都」構想の破綻を示し、「構造改革」推進や改憲など自民以上に「右翼」的立場に立つ維新への東京都議選、参院選に続く審判でもあり、大きな意義を持つと述べました。
 つくる会は9月30日に「市民共同の歴史的勝利」との声明を発表、「今回のたたかいで得た市民共同運動の教訓と財産を活かし、引き続き、政令市・堺の自治の発展、市民要求の前進をめざして力を尽くす」と表明しています(全文を2面に掲載)。

竹山市長再選に各界からの声

堺市民の要求を前進させたい
丹野優さん 住みよい堺市をつくる会事務局長
 本当に激しいたたかいでした。連日、府内各地、各団体の皆さん、他府県からもたくさんの人が駆け付け、自らのたたかいとして行動してくださり、その数は日増しに増えていきました。
 大阪都構想で堺市を乗っ取らせない、堺は一つ、堺をなくすなのスローガンで力を合わせ、都構想をつぶすことにつながる大きな結果を得ました。そして都構想問題だけでなく、大阪市職員への思想調査や市政改革プランによる市民生活犠牲を堺に持ち込ませていいのかという思いが徐々に堺市民に広がり、選挙後半に一気に広がったのを感じました。全国からも、堺で何とか勝ってほしいという熱い思いを受けた選挙でした。
 維新候補に投票した14万人の人たちの願いも検証しながら、2期目の竹山市政で堺市民の要求を前進させるために、丁々発止で市長と大いに議論もしながら頑張っていきたいと思います。(9月30日の勝利報告集会あいさつより)

庶民目線の人だから任せられる
静又三さん 堺市自治連合協議会会長
 竹山さんはこの4年間、本当によくやってくれました。とにかく現場によく足を運んでくれる。庶民の目線なんですね。この人なら任せられると思ってきました。
 この前の台風で大和川が増水した時も、竹山さんは選挙中だけど現場に行った。これは同じ時に橋下さんがツイッターで竹山陣営を攻撃していたのとは大違いです。
 橋下さんは好き嫌いで物事を決める人だと思う。嫌われたら話し合いの余地がなさそうで困ります。今回の選挙では、橋下さんは、自分の家にやってきてああだこうだ指図する隣の家の人と同じだと感じました。
 当確がすぐに出て愛想なしやけど、この上なくうれしい。
 都構想は堺を分裂させる。市民にそれが伝わった結果です。やっと政令市になれた。美原区はそのための合併でした。市民にすれば、「分裂なんて、そんなあほなことないで」と竹山さんに入れたんだと思います。

市民の力で新しい時代を拓いた
山口典子さん 堺市議(ソレイユ堺)
 堺の市民が一つになっていました。お金も力もない市民は数の力でたたかう。そのきざしが堺で見えてきています。今回の選挙のすごいところはそこです。
 福島、原発、東日本大震災の復興、地球の共通課題も、国家や政党が勢力争いしても解決しません。解決のために他とも一緒にやろうという動きは国際的な動きです。
 今度の選挙では、共産党さんと住みよい堺市をつくる会がイニシアティブをとってくれました。今までは共産党がついたらどこか離れたりしたけれど、新しい時代になったんです。共産党だからどうとか、相乗りだとかという橋下さん自身の発想が古い。
 つくる会の日刊ビラは内容が素晴らしく、センスも良かった。市民の気持ちを代弁していました。橋下さんは市民を最初から馬鹿にしていた。適当なこと言っていてもだませるわと。だけどそうはならなかった。あのビラが、市民にちゃんと説明していました。

投稿者 jcposaka : 2013年10月05日

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