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脱原発へ 広がるうねり 原発ゼロの会・大阪 1周年で集い

2012年10月13日

「一緒に声上げて」
「黙っていられない」多彩な運動

 「子どもたちの未来のために/なくそう原発/すすめよう自然エネルギー」と、「原発ゼロの会・大阪」は7日午後、大阪市中央区のエルおおさか大ホールで発足1周年記念の集いを開きました。約800人が参加し、発足以来府内各地で広がっている運動を交流。天満橋から大阪市役所前までパレードしました。
 集会では関西電力本店前(大阪市北区)で毎週金曜日の抗議行動を呼び掛けている「Twit No Nukes大阪有志」の横山純さんがあいさつ。「デモなど参加したことはないが、何かできないか」とデモに取り組み、関電本店前での行動も、幼児を含む5人で始めたことを紹介。行動でコールを担当する横山さんは、「単純な繰り返しにしているのも、これから参加できる人が、参加しやすいようにと思うから。同じ時間、同じ場所でシンプルに。ゼロの会や市民と一緒になって頑張りたい」と語りました。
 「子どもたちを放射能から守ろう」「日本のどこにも原発はいらない」をアピールする新婦人「ご近所パレード」の紹介をはじめ、15の団体・地域から取り組みの報告がありました。

黄色いハンカチ

○…昨年7月から「黙ってられへん」と「街中パレード」に取り組み、御堂筋を「幸せの黄色いハンカチ」を掲げて歩いた。原発なくすまで頑張る。(中央区原発ゼロをめざす会)

目立ってなんぼ

○…5月に有志で連絡会を結成。9月に目立つ格好と鳴り物で沿道にアピール。「今度いつするの?」と聞く高校生もいて、世論の広がりを実感。(原発ゼロの会・つるみ区連絡会)

近くてうれしい

○…官邸前や関電本店前には参加できないが、何か意思表示したいと関電南支店で8月から抗議行動を始めた。「近くで参加できてうれしい」との声が励み。(原発ゼロの会・安立)

思いをつないで

○…3月にトワイライトパレードに取り組んだ。原発問題を学び、大阪でも何かしたかった。何かしたいという思いをつないで、広げる行動を続けたい。(大阪法律事務所事務局)

月光仮面も登場

○…7月に200人でパレード。ギター演奏もあり、月光仮面も登場。沿道から多くの激励があり、「やってよかった」「またやろう」との声も。(平野区・東住吉区・阿倍野区)

梼原町に視察も

○…自然エネルギーで町の30%の電力をまかなう高知県・梼原(ゆすはら)町へのツアーに21人が参加。自然エネルギーを取り入れる取り組みを進めたい。(原発ゼロ・箕面の会)

歴史励みに集い

○…茨木市には研究用原子炉設置計画を撤回させた歴史がある。資料展示の小集会には計400人が参加、26日には市民の集いを開く。(原発を考える市民の集い実行委員会)

継続は力で行動

○…枚方は大飯原発から80`。事故が起きれば市民生活はずたずた。6月から第1、第3金曜日に行動。「継続は力なり」で福島に連帯し、即時原発ゼロを。(さよなら原発枚方の会)

人命軽視許さん

○…9月に「福島を繰り返すのか」と宣伝。政府は財界のもうけ優先で原発を再稼働。人命軽視は許せない。毎月第4金曜に関電本店前に参加。(原発ゼロの会・医療生協かわち野)

測定拒否の市町

○…松原では日本共産党の方が、学校の中の放射能を線量計で測ろうとしたら、市長が「入れたらあかん」と圧力を掛けて測らせなかった。とんでもない市長だ。(松原革新懇)

福島から青年も

○…関電羽曳野営業所前での抗議行動を7月から13回。回を重ねるごとに参加者が増え、父と兄を福島に残してきた青年も訴えるなど、毎回ドラマが生まれている。(羽曳野革新懇)

南河内が一丸で

○…首都圏の「反原発100万人大占拠」のプレ企画として、松原から千早赤阪村まで南河内9自治体一丸に、市民集会とパレードを実施。500人の参加を目指す。(富田林市)

地元から声上げ

○…学習会でおおい町議から、産業がなく原発で生活を成り立たせてきた歴史を学んだ。産業や経済を含め問題を考え、地元から原発ゼロの合意形成を。(原発ゼロの会・八尾柏原)

「デモ割」で連帯

○…福島区で串かつ屋をしている。関電社員などいろんなお客さんがいるが、関電前行動参加者に「デモ割」をやっている。自分にできることを一生懸命やりたい。(福島民主商工会)

福島から避難してきた車田さん
家族で住める日早く

 集会では、福島県から2歳半の息子と共に高槻市で避難生活をしている、車田麻美さんが発言しました。
 福島第一原発事故当時、避難先の実家では住民票がないためにヨウ素剤をもらえなかったことや、東京を経て大阪に避難した経験を振り返り、「大阪の皆さんに助けられて避難生活をしているが、夫と3人で住める日が早く来てほしい」と強調。「福島では子どもの健康被害が出始めている。声を大にして、動いている原発を止めたい。私だけが声を上げても国には届かない。一緒に声を上げて」と訴えました。
負の遺産10万年後も
主権者として権利行使を
安斎育郎 立命館大名誉教授

 「原発ゼロへ―生命と暮らしを守るために」と題して、立命館大学名誉教授の安斎育郎さんが記念講演。放射線の影響や防護の基本や実効的な対策について分かりやすく解説するとともに、第2次世界大戦後の核軍拡競争と原発開発の結び付きを詳述。「原発は事故を起こさなくても、大量の放射性廃棄物を出し、10万年先の人類に負の遺産を残す非倫理的なもの。計画的な廃絶のためには『国家百年の計』が不可欠。問題解決を『お上』に頼るのではなく、国民が主権者としての権利を行使しなければ」と結びました。

脱原発・自然エネへ転換求め署名
「100万人大占拠」へ運動広げ

 集会では原発ゼロの会・大阪の金谷邦夫世話人代表があいさつ。今後の活動について報告した中村毅事務局長は、当面の基本要求として、@大飯原発3、4号機の再稼働容認を撤回し即時停止を。現在停止中の原発はいっさい再稼働せず、廃炉に、A脱原発・自然エネルギー推進を決断し、原発からの即時撤退、自然エネルギーへの政策転換を強力に―の2つを掲げて、新しい署名運動に取り組むことを提案。
 11月11日の「反原発100万人大占拠」への参加と呼応した大阪での取り組み、1千団体・1万人の個人会員を目指した組織拡大を呼び掛けました。
(2012年10月14日付「大阪民主新報」)

投稿者 jcposaka : 2012年10月13日

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