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共産党「提言」に注目 「消費税増税、絶対阻止して」 会社経営者が焼肉店で政治談議

2012年05月20日

「もっと力つけて」共産党に期待

 国会で消費税増税法案が審議入りするなど、野田政権が暴走を強める中、「消費税増税に頼らず社会保障充実、財政再建できる道がある」とした日本共産党の提言が注目されています。9日には、消費税や原発、TPP(環太平洋経済連携協定)など国政の重大問題について、共産党に疑問をぶつけようと、中小企業経営者らが八尾市内の焼肉店に集まり、同党の清水ただし衆院比例近畿ブロック候補と野沢みちあき大阪14区候補と対話。「商売人はみんな消費税増税に危機感を持っている」「絶対増税を阻止してほしい」など、経営者らの苦境と同党への期待が寄せられました。

消費税増税に頼らない道示す

 この集まりは、同党府委員会が、志位和夫委員長を迎えて3月に開いた経済懇談会に参加した大洋開発株式会社(柏原市)会長の井上喜七さん(66)らが、「焼き肉でも食べながら共産党の話を聞いてみないか」とゴルフ仲間や知り合いの会社社長らに呼び掛けて開催。会場の焼肉工房みなとに市内外の会社経営者ら60人以上が集まりました。
 野沢氏は、「ダイジェスト版」を使って、消費税増税なしで財政再建や社会保障を拡充する同党の「提言」を紹介しました。
 民主党野田内閣が「命をかけて」とまで言明し、消費税増税法案などを今国会で成立させようとしていることに対し、野沢氏は「たまったものではありません。消費税率が上がれば、経済の6割を占める家計消費がいっぺんに冷え込み、日本経済が大打撃を受ける」と批判。消費税率が5%に増税される前の1996年度と比べて、10年度の税収は約14兆円減っていることを紹介し、「同じてつを踏んではいけない」と訴えました。
 「所得が1億円を超えると税負担は軽くなっていく」。原則、能力に応じて負担する所得税が、現在の税制では年間所得1億円付近の26・5%(07年度の国税庁資料)を頂点に、100億円では14・2%(同)まで下がってしまう問題を野沢氏が紹介し、税の応能負担や無駄遣いをなくして財源を確保することなどを示すと、参加者は「提言」に真剣に目を落としていました。

国民との共同で政治動かす

 清水・野沢両候補は各テーブルを回り、政治への要望などを聞きながら、安全保障から労働問題まで多岐に渡る質問に丁寧に回答。
 「小さい政党に政治を動かす力はあるのか」という問いに、清水氏は、阪神淡路大震災の時にはなかった生活再建法が、同党が中心になった超党派の取り組みで成立し、新潟・中越地震で適用されたこと、昨年の東日本大震災でも2重ローン問題解決のために同党が果たした役割などを紹介。国民の運動と結んだ国会論戦が政治を動かしていることを説明しました。
 「共産主義は平等というが、努力が報われない社会になるのでは」などの質問も。「働いても貧困から抜け出せない社会を変えたい。努力が報われる社会が共産党の目標」と訴えると、「初めて聞いたが、なるほどと思う」との感想が。
 「周りからは″超保守”と思われている」という井上会長は、「消費税を上げなくても大丈夫だという財源を示せるのは共産党だけ。小選挙区でも勝ち抜く気概を持って頑張ってほしい」とエールを送りました。
 清水候補がお礼のあいさつをした後、井上会長が、「今度はこの2人にバッジをつけて来てもらおう」と言うと、参加者から盛んな拍手が送られました。


参加者の感想
今度は共産党に

 「左官わかや」の若谷功平さん(39)
 「増税しなくてもやっていけるという話を初めて聞きました。不景気で仕事が少ない。共産党の話を聞くのは初めてですが、堂々としていていい」
 プラスチック加工会社勤務の久く次じ米め拓海さん(27)
 「富裕層から税金を取るというのが心に残った。消費税はいつか上げなければならないのかも知れませんが、他に削るところを削って最後に。いまは上げなくていいと思う」
 建設会社社長の宮脇正純さん=河内長野市在住
 「いま消費税を上げるとさらに消費が冷えこむという話はその通り。消費税の話は理にかなっていて、できると思った」
 元豆腐店経営の杉本佐千子さん(62)=夫婦で参加
 「40年店をやってきたけど4月にやめた。小泉さんの時に緩和、緩和といって米屋も酒屋も厳しくなって、シャッター通りも増えた。民主党は自民党以上に悪いし、共産党はいつもいいこと言ってるけど力が弱い。もっと党員を増やして頑張ってほしい」
 ゴルフ場勤務の植竹和美さん(64)=柏原市在住
 「国会の予算委員会の質問は共産党が一番面白い。正統で、突っ込んだ質問をする。きょう初めてじかに共産党の話を聞いたけど、親しみが湧くね。選挙ではずっと自民党に入れてきたけど、今度は共産党に入れてもいいなと思った」

増税されたら廃業だ
大阪府小売市場総連合会長.森本純二さん(65)

 共産党の演説会には行ったことはないけれど、TPPも消費税も大反対。商売人はみんな消費税増税に危機感を持っている。消費税を上げたら消費は絶対下がり廃業だ。3%から上げた時も社会保障にお金を回すと言っていたのに、社会保障は置き去り。そこに新たな負担をするのはしんどい。共産党は絶対、増税を阻止してほしい。
 市場は昔からコミュニティーの場。橋下さんが知事になって連合会への助成金もカットされ、それが響いている。連合会という組織を維持するためにしなければならないことはしてほしい。大型店の出店を規制する条例をつくってほしい。
 僕は、正月以外年中無休で7年間休んでいない。息子に後を継がせたかったが、「サラリーマンになれ」と言った。農業の後継者は僕ら以上にいないのでは。TPPなどと言っているが、農家の後継者づくりを国として考えてもらわないと。(2012年5月20日付大阪民主新報より)

投稿者 jcposaka : 2012年05月20日

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