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これ以上詰め込めない 保育最低基準見直しに怒り 

2009年12月11日

 「誰もが安心して子どもを生み育てられる大阪へ」と、「公的保育制度を拡充しよう大集会」が6日午前、大阪市天王寺区のクレオ大阪中央で開かれ、保育所や学童保育の保護者や保育士、指導員ら約800人が参加しました。鳩山政権が「待機児解消」を理由に、大都市部で保育所最低基準を緩和しようとするなど、公的保育制度のあり方をめぐって情勢が緊迫する中、現行制度に基づく保育施策の拡充を求める国会請願署名など、さらに運動を強めることを確認。会場から谷町筋を北上しながら高津公園までパレードし、沿道の市民に訴えました。

 大集会は大阪保育運動連絡会(大保連)などでつくる実行委員会が主催したもの。厚生労働省の社会保障審議会少子化対策特別部会で、介護保険や障害者自立支援制度をモデルに、保育分野に直接契約や応益負担などを導入し、保育・学童保育の市場化を進めることが議論されています。  集会では、厚生労働省が狙う制度改悪の中身を、保育士有志が寸劇で紹介。特養ホームや障害者施設の関係者が、介護保険制度や障害者自立支援法によって利用者自己負担や認定方式が導入された中で、本当に必要なサービスが受けられず、施設運営も深刻になっている実態を報告しました。  集会には日本共産党の宮本岳志衆院議員が駆け付け、参加者と一緒にパレードしました。宮本議員は集会でのあいさつで、「赤ちゃんの急死を考える会」の調査で、認可保育所での乳幼児の死亡事故が01年以降急増していると紹介しました。  宮本議員は「小泉政権の『待機児ゼロ』作戦で、認可保育所への詰め込みや保育士の非常勤化などを進めた結果だと指摘。保育所最低基準の緩和は、子どもの命にかかわる問題だ」と力説し、公的保育を守るために共に奮闘する決意を語りました。

大保連の中山徹会長が講演
先進国で最も低い基準 引き上げこそ必要

 集会では「新政権の動向と保育・学童保育制度の拡充」と題して、大保連の中山徹会長(奈良女子大学准教授)が講演しました。
 中山氏は、待機児解消が国民的な課題となっている中で、民主党がマニフェスト(政権公約)で「公共事業批判」を強め、新政権では増設が必要な認可保育所が「ハコモノ」扱いされ、「空き教室活用」や、大都市部での保育所最低基準の見直しなどの方向が強まっていると分析しました。
 最低基準見直し問題で、マスコミで盛んに報道されている「国が基準を決め、自治体の裁量がない」などの論調について、中山氏は「大きな誤解、間違いだ」と強調。「国が決めているのは、日本の子どもであれば、どこに住んでいても最低限保障されるべき基準。自治体や法人がそれを上回ることは何も制約していない」と明快に語りました。
 その上で中山氏は、建築物の耐震化などを例に、国が本来一律に決めるべき基準があると指摘。日本の保育所最低基準は戦後すぐに決められたもので、現在では他の先進国に比べて異常に低いことなどを示し、「世界第2位の経済力にふさわしい基準に引き上げることこそ、求められている」と話しました。
 さらに中山氏は、財政難の中でも、認可保育所を増設に必要な財源はあると指摘。「大阪府でWTCビルを購入するお金があるなら、増設の仕事はすぐできる。本来はそういう『事業仕分け』をしなければならない」と批判しました。
 最後に中山氏は、民主党が保育・学童保育について基本方針を明確に持っていない中で、自公政権時代の保育制度「改革」が着々と進められていると強調。「マスコミが伝えない『改革』の中身を多くの人や保育関係者に知らせ、署名などで新政権に私たち保育関係者の声を伝えていくことが大事。年内から年明けが山場」と訴えました。

投稿者 jcposaka : 2009年12月11日

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