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府民生活も非常事態 教育・医療・安全などは予算化を 共産党 黒田まさ子府議が知事に要求

2008年03月14日

命にかかわることまで暫定でゼロ?

 橋下府政が始まって最初の論戦の場として注目されている2月府議会が開会中です。 7日の代表質問で日本共産党の黒田まさ子議員は、 府財政だけでなく、 「府民の暮らしや大阪経済も非常事態」 と強調。 橋下徹知事が提案した暫定予算案に対して、 これまで組んできた教育・医療・安全など必要不可欠なものは予算化すべきと求めました。 (2面に府議会関連記事、 6面に黒田議員の代表質問の詳報)

まず知るべきは府民生活の現実

  「知事が、 まず知らなければならないのは、 府民の暮らしや大阪の現実ではないか」   黒田議員は質問の最初に力説しました。
 全国ワースト2位の大阪の失業率。 全国一の生活保護受給率。 原油・原材料高騰に加え、 公共料金や食料品の値上げが生活苦に追い打ちをかける…。
  「必死になって店を続けてきたが、 ことしから客も減り、 もう閉めたいが、 年金もなく死にたい気持ち」   商店主の生の声も紹介して、 黒田議員は橋下知事に迫りました。
  「所信表明で、 府民生活の大変さにはまったく触れなかったのはなぜか」 「 『大阪を変える』 というあなたに、 府民が期待したのは、 弱肉強食政治からの転換、 不正や税金無駄遣いの一掃、 子育て支援や、 大阪経済の深刻な現状の打開だ」。

100以上の項目が予算化されず 

 橋下知事は、 「景気回復の効果が府民の暮らしや中小企業者には十分に浸透しておらず、 まだまだ厳しい状況にあることは承知している」として、 今後の府政運営の基本は6月までに示したいと答えるにとどまりました。
 府が市町村をパートナーに行っている事業のうち、 学童保育所の改築を進めるための補助金や、 休日夜間2次診療設備整備事業補助金など100を超える項目が、 暫定予算案で、 まったく予算化されていません。
 黒田議員は、 「ゼロベースでの見直し」 (橋下知事) と言いながら 「マイナスベース」、 府民施策の切り捨てが多く生まれていると指摘。 学校の先生が子どもと向き合う時間を増やす目的で、 文部科学省が08年度から大阪に定数確保を予定していた約200人の常勤講師や、 700人の非常勤講師の人件費が組まれていないことは、 「改善が求められる大阪の教育に支障が出る」 と強調し、 すぐに予算化するよう求めました。

救急搬送システムも医師まかせ

 府立母子保健総合医療センター (和泉市) で、 産科の救急医療システムを有効に機能させるために府が昨年11月に設置した、 医師による 「緊急搬送コーディネーター」 も、 暫定予算案には計上されていません。
  「担当部と関係者の協議で、 4月以降も継続できる」 とする橋下知事に、 黒田議員は 「継続するなら、 いますぐ予算をつけるべき」 と要求しました。

必要な予算6月まで待てない 

 橋下知事は、 常勤・非常勤講師の問題で 「国が予算化しても、 その予算の範囲内でどんな政策を立案するかは各地方公共団体の判断。 新規施策は原則計上を見送るのが暫定予算の編成方針」 「すでに配置している教員を減らすものではないので、 学校現場に支障は生じない」 などと強弁しました。
 黒田議員は 「新学期は4月から始まる。 子どもは待てない。 すぐに予算化を」 と重ねて要求。 橋下知事は 「新規のもので、 何が必要かを6月までに議論していく」 とかたくなに拒否しました。
  「緊急搬送コーディネーター」 について 「深夜も働く激務を医師のボランティアでやらせるのか」 と黒田議員。 「総合医療センターの予算内でやる」 とする橋下知事に、 「命に関わることまで暫定でゼロにするのは、 土台間違っている」 と再考を強く求めました。

投稿者 jcposaka : 2008年03月14日

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