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広域連合議会 党は中止求め修正案示す

2007年11月23日

75歳以上医療 平均保険料 全国最高水準の10万1449円

 大阪府後期高齢者医療広域連合議会が二十二日開かれ、七十五歳以上の高齢者を対象にした後期高齢者医療制度の保険料が、二人の日本共産党議員をのぞく多数決で可決されました。一人当たりの平均保険料は十万千四百四十九円です。これは、東京、神奈川につぐ全国最高レベル。均等割保険料は四万七千四百十五円、所得割率は8・?%です。
 また、市民からの請願が採択され、さまざまな人から意見を求め協議する運営協議会の設置がされることになりました。

 第二回目となる同議会定例会には、傍聴を希望する市民も多数つめかけました。三十席の傍聴席と九十三席のモニター室はすぐに満杯になり、市民は厳しい表情で議事を監視しました。「寝ておれん。声をあげなあかん」と傍聴にきた七十代の男性は、「高齢者が死刑台のエレベーターに乗せられようとしとる。戦後、焼け跡から、いもづるを食べて国を再建してきたわしらがなんで、国に泣かされないといけないんや」と怒りをあらわにしました。


 日本共産党の北山良三大阪市議、広瀬ひとみ枚方市議は、同制度は「医療費の抑制を目的に、医療内容に年齢による差別を持ち込むもので、高齢者に対する医療が劣悪なものに変質させられる」などの理由でこの制度の中止・撤回を表明する立場を述べたうえで、保険料を引き下げる修正案を提出しました。二人をのぞく多数で修正案は否決されました。
 ◇
 北山、広瀬両議員の修正案は、府や市町村の補助金の繰り入れで一人平均平均八千七百四十三円を減額し、九万二千七百六円にできると提示。また保険料軽減策について、対象所得基準を「世帯の総所得金額」から「被保険者本人の所得金額」に修正することや、世帯が支払う保険料を差し引いた所得が生活保護基準を下回る実態にならないよう、特別軽減をおこなうことを提案しました。
 北山氏は「保険料が最も高い東京都では、区市町村からの補助金の繰り入れで保険料を引き下げる措置を決めた。さらに都に負担を求めるとともに、低所得者への対応も検討しようとしている。東京の努力に比べても、大阪府はもっとやるべきだ」と述べました。
 議会終了後、北山、広瀬両議員が市民に議会報告しました。「国保のことは市にものをいえるけど、広域連合はどこにものを言えばいいのか」との怒りと不安の声が相次いで出されました。北山議員は「広域連合という新たな自治体では、市民の声が届きにくいだけに、さらに運動を広げよう」と呼びかけました。

投稿者 jcposaka : 2007年11月23日

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