国民健康保険料が高すぎて払えない人から、預貯金などを差し押さえる自治体が出始めています。保険料滞納者の保険証取り上げから、さらに追い打ちをかける事態です。大阪社会保障推進協議会が三日までにおこなった調査（�@別表��）から明らかになりました。
　二〇〇四年度の差し押さえ件数は府内全体で三百六十八、預貯金や生命保険などを差し押さえて現金に変えた総額が約二千九十三万円。
　二〇〇五年度は七百五十四件で、約四千五百九十九万円と前年の二倍です。二〇〇六年度は十一月までの半年だけで四百七十二件、約千七百四十二万円もあります。
　府内四十三市町村のうち三十市町がこれまでに差し押さえをおこなっています。とりわけ、〇五年度に二百十二件・約千六百三十四万円を差し押さえている茨木市と、百十一件・約七百七十三万円を差し押さえている松原市が突出しています。
　二年間で約二十七万円を滞納した人から、土地と二階建て家屋を差し押さえた事例（松原市）さえあります。
　�@大阪社保協の寺内順子事務局長の話　��国保料滞納者の多くは払いたくても払えない人たちです。保険証取り上げや差し押さえなどの制裁措置が年を追って増えています。国が自治体に滞納者への差し押さえを指導していることが大きな背景にあります。国保料は高すぎます。守口市では、年所得二百万円なのに五十万円近い国保料を負担している四人家族の世帯もあります。保険証取り上げや差し押さえを許さないこととあわせて、国保料引き下げを求める運動を各地で起こすことは急務です。