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黙ってられない!違法労働 違法だらけの労働現場 宮本候補と青年13人が懇談 《3面》

2006年12月30日

 働くルールが破壊されるもとで、青年の2人に1人が不安定雇用に置かれています。低賃金・長時間労働の上に、残業代の不払い、有給休暇も各種保険もないなど、違法状態がまかり通っています。ところが財界はこれを是正するどころか、いっそう労働者を自由に使えるようにしようと狙っています。
そんな中で、「こんな異常な働かせ方は黙っていられません」と頑張る、「地域労組おおさか」の青年部の皆さんが、日本共産党の宮本たけし参院大阪選挙区候補を囲んで、「政治を変えて働くルールの確立を」と話し合いました。

 集まったのは同労組青年部の多々見憲市部長(地域労組スマイルにしよど=39)はじめ、13人の青年。自己紹介を兼ねて職場の実態を語ってもらうと。

 「今、職業訓練校でTT関係の勉強をしています」と言う「北地域労組はらから」の大山在宏さん(30)。かつて働いた大阪の冷凍倉庫で、耳当てをしなかったため凍傷になり、労災を申請しようとしたら、「会社を辞めろ」と言われました。そして、その後、派遣で働いた富山県の電子部品工場では「よそもん」扱いされ、仕事で分からないことを聞いたら、「じゃまじゃ、殺すぞ」なんて口汚く暴言を吐かれたと言います。

 「小さな病院で正職員として働いている」と言う、「スマイルにしよど」の村山カオリさん(19)。有給休暇が取れない、残業代が出ないのはなぜかと聞くと、「うちが入っている協同組合の決まり」「きみは遅刻が多いから」などと言われ、タウンページで見た地域労組に相談し、解決しました。
正社員の仕事に就くことができたと言う「スマイルにしよど」のMさん(27)。自動車の解体屋で働いていましたが、残業代はなし、5時で終わっても社長が帰ってくるまで、退社できず。大型免許を持っていないのに、「敷地内やからいらん」と言われて大型自動車を運転。今は、家から近い会社で正社員に。「体も楽や」と笑います。

 「城北友愛会」の村岡将侍さん(29)は、プロスポーツの選手のような年俸契約で給食会社に入社し、病院給食の調理師に。最初は時給制で、その後、年俸契約。12ヵ月分の給料にボーナス分と30時間の残業代を見込んだもので、「何時間でもつかい倒す仕組み。経営状態のよい病院では人も入れて、定時で終われるが、そうでないところは残業も多く、労働条件に格差があった」とのこと。「うそばっかりつく会社に嫌気がした」とこの年末に退職しました。

 「地域労組に入るまで組合のことはまったく知らなかった」と言う「城北友愛会」の小玉郁さん(27)。「周りにすごい働き方の友だちが多すぎて、これは何かできないかと、東京の『首都圏ユニオン』のようなのが大阪にもあったらと思ったら、もともと地域労組がありました」。そして、今チームユニオンと言うサークルを作り、交流したり、弁護士を招いて権利を勉強しています。

義務教育で働くルール教えて

 そんな中で痛切に感じているのが、「バイトでも有休が取れるのかなど働く権利を、すべての高校や中学校で教育してほしい」。

 懇談では老健施設で働く中でけい肩腕障害になり、労災認定を求めて裁判を闘っている「城北友愛会」の河野広恵さん(36)、超長時間・過密労働でうつになり、企業責任を求めて裁判を闘っている中原将太さん(26)、同じように病気になった揚げ句、解雇され、闘いを準備している浅野啓さん(30)=いずれも「城北友愛会」=から厳しい職場の実態が出されました。

 チームユニオンのメンバーでもある中原さんは、「OBP(大阪ビジネスパーク)で夜、ビラを渡していると、終電近くになると若い人の流れが増えます。終電時間ぎりぎりまで仕事をしています。ほとんどの人がビラを取り、中には対話になる」と言います。

社会の大本を作り変え働くルールの確立を

photo 青年らの実態を聞いた宮本たけしさん。「95年から10年間で、日本の国で何が起こったか」「働き方がなぜここまで壊されたのか」と次のように話しました。

 10年前を100とすると、企業の株主配当は303・8と3倍に、大企業の経常利益は211・7と2倍以上増えました。大企業の重役1人当たりの収入は196・2と2倍に。その一方で従業員の給与は正規・非正規含め90・7と1割減。中小企業の役員1人当たりの報酬は85・9と下がりました。こうした構図を打ち破っていかなくてはなりません。

 98年から6年間、国会にいましたが、99年ごろに労働法制改悪案が出され、派遣を全職種に広げることも提案されました。

 その当時、長銀や北海道拓殖銀行が倒れる、そごうがつぶれる、このままでは日本沈没やと大騒ぎになり、不良債権処理を急げ、銀行を救え、大企業のもうけを取り戻さないといけない、派遣や非正規を認めないと企業は持たないと、徹底した労働法制=働くルールのぶち壊しがやられました。

 日本共産党は、ばかなこと言うな、税金は好きなように使えと公的資金を差し出し、働いている者の首切りは許す、若い人を安上がりに使い捨てにする、そんなことが許されてたまるかと反対したが、共産党以外は、みんな日本を守るためと賛成しました。その結果、大企業はバブルを上回る大もうけを上げています。

 この前、日本共産党の市田忠義書記局長が参院で偽装請負は違法じゃないかと国会で追及し、安倍首相が注目すべき発言をしました。「ワーキングプアというような働かせ方をすることを前提に、日本の企業の生産計画が組まれているとすれば、それは問題だ」と述べました。

 これは大事なことです。日本の社会が、みなさんから出されたような働き方を当たり前のこととしてもうけを計算し、経営しているのは問題なんだということをはっきりさせないとだめだと思います。

 そこをつかんで日本の社会を大本から作り変えるのが07年の選挙です。働くルールを確立するために、みなさんと一緒に頑張る決意です。

投稿者 jcposaka : 2006年12月30日

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