おおさかナウ

2019年10月13日

ドル・商品券・金貨・スーツ仕立券も
関電 社内調査結果を発表

会見する岩根社長

会見する岩根社長

会見する八木会長

会見する八木会長

 関西電力の「原発マネー還流疑惑」をめぐって、関電の八木誠会長と岩根茂樹社長は2日、大阪市北区内で会見を開きましたが、真相解明にほど遠く、さらに疑惑を深める内容となりました。
 一連の疑惑は昨年1月、金沢国税局による高浜町の建設会社「吉田開発」への査察で発覚。顧問とされる高浜町元助役の森山栄治氏に、手数料名目で3億円が提供されていたといいます。
 この日の会見で初めて公表されたのが、関電社内の調査委員会が昨年9月にまとめた「報告書」。2011年~18年に森山氏と接点があったとされる対象者の幹部26人のうち20人が、総額3億1845万円相当の金品を受け取っていました。このうち役員2人の受領額は1億円を超え、現金だけでなく商品券や金貨、金杯、スーツ仕立券などが授受されていました。(表参照)
 公表された「報告書」には、「(森山氏に)工事物量や工事概算額などを記した資料を手渡す」「総務部長等が森山氏に渡す情報がないか関係部署に確認した」などと記載。岩根社長は会見で「組織間の連携があった行為は認める」と答える一方、情報漏洩に疑問はなかったかと問われ、「立地地域を重視する考え方だ」「概算額の制度は低く、問題ないとの認識だった」と正当化しました。
 吉田開発への直接発注額が、2013年~18年の6年間で6倍に急増。元請けを通した間接発注を含めると、吉田開発は約66億円の工事を受けています。しかし「報告書」の資料“吉田開発への発注案件リスト”は、すべて黒塗りでした。

 報告書には、関電側と森山氏との会食の場に、同社関係者が同席して金品の授受があった記載もあり、「水増し発注がなかったのか、これでは何も分からない」と記者の追及が続くと、関電側は、「社内ルールに基づき算定した価格で決まった」「情報提供は金品の見返りではない」とし、発注プロセスは適正だったと強弁しました。
 関電側に渡った多額の金品の原資については、八木会長は「金銭の出どころは承知していない。従って(還流について)分からない」と言葉を濁し、岩根社長も「考え及ばない」と苦しい回答を繰り返しました。

氏名・役職

受領総額

金品の主な内容

受領当時の職位

処分

日本円・米ドル

商品券

金貨・金・スーツ

  

八木誠・会長

859万円

 

30万円分

金貨63枚、金杯7セット、スーツ2着

原子力事業本部本部長

報酬月額2割2カ月返上

岩根茂樹・社長

150万円

  

金貨10枚

社長

報酬月額2割1カ月返上

豊松秀巳元・副社長

1億1057万円

4100万円 7万㌦

2300万円分

金貨189枚、小判型金貨1枚、金杯1セット、スーツ20着

原子力事業本部本部長

報酬月額2割2カ月返上

森中郁雄・副社長

4060万円

2060万円 4万㌦

700万円分

金貨4枚、スーツ16着

原子力事業本部本部長代理

厳重注意

鈴木聡・常務執行役員

1億2367万円

7831万円 3.5万㌦

1950万円分

金貨83枚、小判型金貨2枚、金500㌘、スーツ14着

原子力事業本部副本部長

 

大塚茂樹・常務執行役員

720万円

 200万円 1万㌦

210万円分

スーツ4着

原子力事業本部副本部長

 

白井良平・関電エネルギーソリューション社長

790万円

 200万円

150万円分

金貨16枚、スーツ4着

原子力事業本部本部長代理

未処分

勝山佳明・関電プラント常務取締役

2万円

 

2万円分

 

原子力事業本部副本部長

 

右城望・常務執行役員

690万円

 100万円

340万円

スーツ5着

原子力事業本部副本部長

 

善家保雄・原子力事業本部副本部長

30万円

 

30万円分

金貨63枚、金杯7セット、スーツ2着

原子力事業本部副本部長

 

長谷泰行・日本原燃常務執行役員

230万円

 

80万円分

スーツ3着

高浜発電所・所長

 

宮田賢司・高浜発電所長

40万円

 

40万円分

 

高浜発電所・所長

 

他8人(氏名非公表)

850万円

 10万円

490万円分

スーツ計7着

原子力事業本部部長、高浜発電所副所長など

 

合    計

3億1845万円

     



(大阪民主新報、2019年10月13日号より)

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