おおさかナウ

2019年04月28日

あったかい人間の連帯を国の政治に
参院議員・山下よしき物語
①憲法9条 憲法ないがしろの政治を変える

国民運動と結び9条の真価語る

「立場を超えた共同で安倍9条改憲にストップを」と、3千万署名に立つ山下議員=2017年9月15日、東京都内(「しんぶん赤旗」提供)

「立場を超えた共同で安倍9条改憲にストップを」と、3千万署名に立つ山下議員=2017年9月15日、東京都内(「しんぶん赤旗」提供)

 9条改憲を狙う安倍政権と、憲法を守り生かす政治を求める国民の世論・運動との鋭い対決の中で、5月3日、憲法記念日を迎えます。安倍首相が、憲法9条に自衛隊を明記した新しい憲法を2020年に施行したいと宣言したのは、2年前の憲法記念日でした。

 これに対し同年9月、各界の著名19氏が発起人となり、「安倍9条改憲NO!全国市民アクション」が結成されました。「憲法改正の発議そのものを許さない世論をつくっていこう」と、3千万人を目標に9条改憲反対の一大署名運動が始まりました。

 同年11月22日の参院本会議で代表質問に立った日本共産党の山下よしき副委員長は、国政私物化の森友・加計疑惑や原発再稼働、消費税10%増税など安倍政権の暴走を厳しく批判。「今変えるべきは憲法ではなく、憲法をないがしろにする政治だ」と追及しました。

 その中で山下さんは、日本が引き起こした侵略戦争が日本人310万人、アジアの人々2千万人の犠牲をもたらしたことへ深い反省から生まれたのが9条であり、「戦争をしない、戦力は持たないと決意した9条には、内外の犠牲者の無念、残された者の平和への願いが刻まれている」と強調しました。

日本社会の姿を形づくる根幹に

 続けて「9条はその後、国民の中に広く定着し、日本社会の姿形を規定する根幹となった」と指摘。自衛隊の海外派兵を制限する最大の歯止めとなり、軍事費を抑制して民生分野を中心とする経済成長を促し、科学と文化が日本の平和的復興と人類の福祉増進のために貢献する基礎となったと、自らの思いを込めて力説しました。

 その上で、憲法に自衛隊を明記すれば戦力を持たないとした9条2項が空文化し、歯止めなき海外派兵に道が開かれると指摘。「経済、学術・文化でも軍事が優先され、日本社会の姿形が大きく変わる。それが総理の狙いではないか。断じて認められない」と迫ったのに対し、安倍首相は「ご指摘は当たらない」など空疎な答弁に終始しました。

侵略戦争反対で体張った共産党

 「日本国憲法の精神が心に根付いている山下さんは、その誠実な人柄で野党共闘の要にもなってきた。この国に不可欠な政治家」と山下さんに応援の言葉を寄せているのは、憲法学者の小林節さん。山下さんが代表質問で論じた「9条の生い立ちと働き」は、日本共産党国会議員としての山下さん自身の歩みと結び付いています。

 1995年、参院大阪選挙区で初当選した山下さん。戦後50年の節目のこの年、国会では“日本の侵略戦争は世界の国がみんなやっていたこと。日本はその流れに巻き込まれただけ”と合理化する「戦後50年決議」が強行されました。

 選挙戦で当時35歳の山下さんは訴えました。

 「『きけわだつみのこえ』『ひめゆりの塔』にあるように、戦時中の若者たちには『もっと生きたい』『恋もしたい』との願いすら許されなかった。その時に侵略戦争に体を張って反対したのが日本共産党。私はそのことを知って19歳で党の一員となり、大阪で平和運動に取り組んできた。過去をごまかす勢力に、決して未来はつくれません」

9条改憲策動の息の根を止める

 初当選から24年。3千万署名が全国で1800万筆を超えるなど、「安倍9条改憲ノー」の国民の世論と運動の広がり、国会での野党共闘の力で、安倍首相が当初目標としていた「18年中に改憲発議」との野望は崩れました。

 山下さんは「3千万署名を集め切るとともに、参院選での市民と野党の共闘の勝利、日本共産党の躍進で、9条改憲策動そのものの息の根を止めたい」と決意を語ります。(続く)

 目前に迫った参院選で、日本共産党は大阪で比例80万票を獲得し、4選を目指す山下よしき議員はじめ7議席以上の実現、大阪選挙区(定数4)でのたつみコータロー議員の再選へ全力を挙げています。その先頭に立っている山下さんの論戦や活動、実績を紹介していきます。

(大阪民主新報、2019年4月28日・5月5日合併号より)

月別アーカイブ