おおさかナウ

2018年11月18日

大阪府委員会のよびかけ
「共同の力で『維新政治』の抜本的転換を」の
学習・討論・申し入れを広く

 日本共産党大阪府委員会が6日発表したよびかけ「共同の力で『維新政治』の抜本的転換を」の活用について、中村正男さんの寄稿を紹介します。

大阪府委員会のよびかけ「共同の力で『維新政治』の抜本的転換を」の学習・討論・申し入れを広く

日本共産党大阪府委員会副委員長 中村正男

なぜよびかけを出したか   

 日本共産党大阪府委員会は11月6日付で、よびかけ「共同の力で『維新政治』の抜本的転換を」を発表しました。

 来年の統一地方選挙と参議院選挙で日本共産党が勝利・躍進するうえで、安倍政権とともに、大阪で「維新政治」を追い詰め、打ち破ることが大きなカギとなります。そのための政治的な指針となる文書として準備し、3日の府委員会総会に提案・確認したものです。

 「橋下・維新政治の10年」に骨太く切り込み、「維新政治」になお「幻想」をもつみなさん、支持政党をもっていないみなさんにもリアルな情報を提供し、共同して「明日の大阪」への転換をはかるものとして、一定の分量になっています。そこでできるだけわかりやすく見出しでポイントを示しています。

文書の構成と各章のポイント 

 文書は次の4章構成です。
 1、「大阪こわし」の「大阪都」構想に終始した「橋下・維新の10年」
 2、「維新八失策」が次々と
 3、なぜ「維新幻想」が――その背景と変化
 4、「維新政治」をどう打ち破るか――「明日の大阪」像を掲げ、「オール大阪」の力で

 まず簡単な前文をつけ、「橋下・維新の10年」は「大阪こわし」の暴走が吹き荒れるとともに、2015年住民投票と2回の堺市長選挙など、これを打ち破るたたかいを展開した「反維新」の共同の力が示された10年だとのべ、その足場をもって、来年の選挙では「維新政治転換」に挑もうとよびかけています。

 1章では、「維新政治」の最大の政治的焦点である「大阪都」構想を改めて正面にすえ、論じました。この構想が「大阪市こわし」「暮らしこわし」「一人の指揮官でやりたい放題」というものだと見抜かれ、彼らは住民投票で敗れました。それを「バージョンアップ」して出したという「4区案」のひどさ、「最後の頼みの綱」である「経済効果1兆円」試算なるもののボロボロぶりをうきぼりにしています。ここでは「カジノが大阪都の試金石」(橋下氏)といった意味や「大阪都」は大阪府も大きく変質させるものだということも盛り込んでいます。

 2章は、「維新政治」の行き詰まりは「大阪都」だけではありません。府政・大阪市政の各分野で暴走し、破たんしてきたことを、かつて橋下氏が志士気取りで公約にした「維新八策」をもじって、「維新八失策」として並べました。①落ち込む大阪経済、「格差と貧困」の拡大②災害対策そっちのけで「カジノ」「万博誘致」に躍起に③問われる「森友疑惑」、府の「小学校認可ありき」姿勢④「身を切る改革」のウソとペテン⑤「大阪から教員が逃げる」「子どもから悲鳴があがる」⑥「住吉市民病院」廃止など医療破壊⑦断罪された大阪市職員「思想調査」⑧「慰安婦」問題の暴言と「姉妹都市」解消、というものです。彼らが「言ってきた」ことではなく、「やってきたこと」のリアルな検証です。

 3章は、これだけひどい「維新政治」がなぜ大阪で続いているか。その幻想の背景を3つの角度(①「オール与党」政治による長年の大阪の政治的・経済的行き詰まりを背景に②安倍政権によるささえ――橋下氏みずからが赤裸々に語る③橋下流ウソとペテン、メディアのもちあげ)で示しながら、安倍政権そのものの破たんや「維新」が「安倍政権補完政党」としての姿をあらわにしていることなど、政治的背景がそれぞれ大きく崩れつつあることを示しています。

 4章は、「維新政治」をどうすれば打ち破れるかについて、大きな3つの方向を提起しました。その第1は、「維新政治」に変わる「明日の大阪」像を明瞭にすること。5つの政策的方向を具体的に打ち出しました。第2に、「反維新の共同」をつくり、広げること。そして第3は、なんといっても日本共産党の姿を丸ごと語り、広げ、「維新」とは対極にあるこの党が大きくなることが決定的カギだと強調し、大阪の日本共産党の自己紹介として「苦難あるところ、共産党あり」など5つのテーマで語っています。

「安倍政権への批判」「維新政治への不信」の声を日本共産党へ

 私たちは、文書を作成する過程で、「維新政治」にたいする府民世論をさまざまな角度から見てきました。そのなかでは、府民の政治意識、政党支持動向は大きな流動を示しており、とくに女性層などに「政党支持なし」層が増えていること、そのなかで「安倍政権批判」と「維新政治への不満」が重なりあっている姿なども垣間見えました。

 「安倍政権を倒してほしいと願うすべての府民の思いを日本共産党へ」、同時に、「維新に不安と不信をもつ府民・市民のみなさんの思いをあまさず日本共産党へ」と宣伝・対話を広げていきたいと考えています。

 ぜひ日本共産党の支部や後援会などでこの文書を学習・討論していただくとともに、「反維新の共同」を広げていくうえで各界のみなさんにも届け、活用していただくことを期待します。

(大阪民主新報、2018年11月18日号より)

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