おおさかナウ

2017年11月27日

岸和田市長選26日投票
市民が主役の市政 継続を
対話重ね市政進める、しぎ候補

 岸和田市長選が26日に投開票されます。日本共産党も参加する「岸和田民主市政の会」が自主的に支援する現職、しぎ芳則氏(56)は、「3世代が支え合い、市民誰もが安心して暮らせる街、岸和田へ」と訴えています。市長選は、しぎ候補と、市民目線で市政改革を進めるしぎ市政をつぶそうと、維新の会と自民党の一部が野合して推す元市議の西田武史氏(52)、市町会連合会会長の吉野富博氏(69)の3氏の争いです。

市民と握手する、しぎ芳則候補=19日、岸和田市内

市民と握手する、しぎ芳則候補=19日、岸和田市内

すべての市民が安心できるまち

 「子どもたちの笑顔がまちを明るくします。医療の充実と高齢者福祉の発展、子育て世代の市民に魅力あるまちづくりを進めたい」

 市長選が告示された19日、しぎ芳則候補は市内の浪切神社前広場で、詰めかけた800人の市民を前に第一声を上げ、1期4年間の市政運営の実績を強調し、医療と子育て、教育の充実、お年寄りに優しい地域福祉の発展などすべての市民が安心して暮らせるまちづくりを進めていくと訴えました。

維新政治持ち込ませず実績築く

 前回市長選で、「維新政治を持ち込ませない」と立場を超えたオール岸和田の共同で誕生したしぎ市政。この4年間で市民病院の直営堅持や産科診療の9年ぶりの再開、子ども医療費助成制度の中学3年生までの拡充、幼稚園9園での3歳児保育や中学校給食実施、来年度からの小中学校へのエアコン設置など市民本位の行政運営を進めてきました。

財政健全化へ着実に前進させる

 もう一つしぎ市政の大きな実績は財政健全化の取り組みを着実に前進させたことです。しぎ市政の4年間で公債費残高は82億円減少し、3年連続で黒字会計に転換。市の貯金に当たる基金も安定させました。

 しぎ候補は、「町工場に生まれ借金の怖さ、恐ろしさを身に染みて感じている」と述べ、「市の財政を預かるものとして(借金の)元本を返したいと突っ走ってきた。市民の意見に耳を傾けながら、対話を重ねて市政運営に努めていく」と訴えました。

若い世代が住み続けたいまちに

 しぎ候補は選挙戦で、国保料・介護保険料の引き下げ、高等学校卒業までの医療費助成の拡充や35人学級の実現などの公約とともに、▽健康で安心して暮らせる街▽子どもをみんなで育む街▽道路等インフラ整備で快適に暮らせる街▽災害に強い街づくり、安心安全の絆をつなげる街▽産業の振興と観光の推進▽効率的な市民本位の行政サービス――など8つの約束を示し、「歴史と伝統ある街にふさわしく、若い世代が住み続けたいまちづくりを続けていく」と訴えています。

維新政治の逆流許さない
岸和田市長選 対決構図鮮明に

自民の一部と維新が野合し

 岸和田市長選は、市民本位で改革を進める現市政に対し、前回選挙で対決した維新と自民党の一部の野合で地方自治破壊の逆流を許すのかが問われる選挙構図です。

 前市議の西田たけし候補の出陣式には、自民党の松川るい参院議員や日本維新の会の遠藤敬衆院議員らが応援に入り、「(自民と維新が)一緒に応援することは大阪ではめったにないが、それが必要な状況」(松川氏)、「大阪でも永田町でもいろいろあるが、そんなこと言っても政治は変わらない。停滞か岸和田を再生するのかだ」(遠藤衆院議員)などと力説。西田候補も、「今のままでは岸和田は落ちるところまで落ちてしまう」などと主張しましたが、現市政のどこが問題なのか具体的な指摘はありませんでした。

 しぎ候補の第一声には、宮城県の村井嘉浩知事や周辺自治体の首長らが駆け付け、「岸和田市がしっかりと事業をやりながら82億円の借金を減らしたが、なかなかできることではない」(村井知事)などと激励。推薦団体のあいさつで、医師会、歯科医師会、薬剤師会を代表して中山堯之前岸和田医師会会長は、「しぎ氏を推す理由は医療政策です」と強調し、市民病院産科再開やがん診療と救急医療の充実、高齢者を支える地域包括ケアなどの取り組みを指摘。「うれしいニュースですが、子どもの医療費助成を高校3年まで無料にするという意気込みで頑張っている。老いていく人を温かく見守る気持ちを持っている。3世代が安心で健康な生活ができる岸和田へリーダーシップを」と期待を寄せました。

 「市民本位の市政をオール岸和田で取り組む市政運営を貫いてきました」。しぎ候補は、自治都市・岸和田の精神を発揮し、対話と合意形成を重視する「市民が主役」の行政運営に努めてきたと強調。「市民の皆さんの意見をお聞きしながら、対話を重ね丁寧な議論をしながら市政運営を進めていく」と訴えました。

しぎ候補の第一声に800人の市民が集まりました=19日、岸和田市内

しぎ候補の第一声に800人の市民が集まりました=19日、岸和田市内

 

 (大阪民主新報、2017年11月26日付より)

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