おおさかナウ

2016年11月27日

福祉医療費助成制度
負担増狙う維新・松井府政
府民の声集め阻止へ

 就学前の子どもや障害者・一人親家庭・高齢者の医療費を補助する府の制度の患者負担増を、松井一郎知事は来年2月の府議会に提案しようとしています。窓口負担を大幅に値上げし、高齢者の対象患者を削減する改悪が狙われています。

負担は今の4倍以上に

医師の呼び掛けに負担増・対象外しの中止を求める署名に応じる人々=22日、大阪市都島区内

医師の呼び掛けに負担増・対象外しの中止を求める署名に応じる人々=22日、大阪市都島区内

 現行制度は、患者の窓口料金は1回500円。同じ病院・診療所なら月に何度受診しても上限1千円を超える3回目からは無料です。
 改悪案では、受診に加え院外薬局でも500円の負担が加わり、1回の負担が1千円に倍増します。一人親家庭の対象者は月平均4・3日受診するので、負担は4倍以上に。子どもが2人の場合、負担は月8千円~9千円にもなります。

 大阪は子どもの貧困率が全国ワースト2とされ、母子家庭の約65%が年収200万円以下です。窓口料金値上げは、受診抑制による病気の重症化を招きかねません。
 65歳以上では1級以外の精神障害者、重度以外の難病患者、結核患者は対象から外されます。結核患者は月1万1千円もの負担増。結核罹患率が全国最悪(10万人当たり24・5人。全国平均15・4人)の大阪で、患者負担が今の10倍以上にもなります。

せめて2級まで対象に

 府の案では、新たに65歳までの精神障害者1級と重度難病患者が対象に加えられます。精神障害者2級は除外されていますが、2級は洗面、入浴、更衣、清掃や通院・服薬に援助を要します。精神障害者全体の平均月収は約6万円しかなく、7割以上が家族と同居しています(全国精神保健福祉会連合会アンケート・2015年)。せめて2級までは対象にするべきとの声もあります。

中止求める声が相次ぐ

 ことし1月、府が改悪の方向を示して以来、反対する府民の声が広がっています。

 日本共産党は9月府議会で、窓口負担引き上げと高齢者の対象外しをやめるよう求めました。
 維新の会や公明党も、「受益者負担は現状維持すべき」「月額上限額の引き上げ抑制などを目的に、わずかでも一般財源(税金)の投入ができないか」などと質問。知事も「できる限り負担を増やさない形をつくり上げていきたい」と答弁せざるをえませんでした。

 市町村議会でも堺、茨木、泉大津、泉佐野で負担増中止を求める意見書を採択。市長会も今年度の府への要望で、「現受給者の負担増や切り捨てを招かないよう」慎重な対応を求めています。

 かつて無料だった窓口負担を、府は2004年に有料(1回500円)にしました。有料化で受診抑制が広がっているという府保険医協会の調査結果を共産党が府議会で取り上げ、府に対策を要求。府の調査でも負担増による受診抑制がみられたため、月2500円を超えた分を補助する制度が設けられました。

 09年には当時の橋下徹知事が、窓口料金を1回800円に値上げしようとしましたが、医師会や歯科医師会なども反対の声を上げ、幅広い運動で橋下氏に値上げ案を撤回させた経過があります。

(大阪民主新報、2016年11月27日付より)

 

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