おおさかナウ

2016年09月25日

戦争法強行1年 総がかり集会に5千人
あきらめない たたかい続ける

 

戦争法廃止を訴える総がかり集会の参加者=19日、大阪市西区内

戦争法廃止を訴える総がかり集会の参加者=19日、大阪市西区内

 安倍政権・自公与党が、空前の反対世論を踏みにじって安保法制(戦争法)の成立を強行して1年たった19日、戦争法廃止、立憲主義の回復などを求めて全国各地で集会、デモ、スタンディングなどが一斉に行われました。大阪でも府内各地で行動が繰り広げられ、 大阪市西区のうつぼ公園で開かれた「改憲許すな!戦争法を廃止へ!9・19おおさか総がかり集会」(おおさか総がかり集会実行委員会主催)には約5千人が参加。野党4党の国会議員や府連代表、各分野の市民がスピーチを行い、集会後、「戦争法はいますぐ廃止!」「安倍政権の暴走止めよう!」などコールしながら難波まで御堂筋をパレードしました。

4野党の代表が勢ぞろいし訴え

 集会では、民進党の辻元清美衆院議員、日本共産党の辰巳孝太郎参院議員、生活の党の渡辺義彦府連幹事長、社民党の服部良一府連代表がそろって訴え(8面に各氏訴えの大要)。4氏は野党共闘のさらなる発展を誓い、「この流れを全国に広めるよう頑張る」(辻元氏)、「安倍政権打倒へ、さらに野党共闘を前進させよう」(辰巳氏)、「われわれ国民の政治、日本をつくろう」(渡辺氏)、「実現するエネルギーをわれわれ自身がつくっていこう」(服部氏)と力強く呼び掛けました。

 各分野からは4氏がスピーチ。「安保関連法に反対するママの会@大阪」改め「子どもの未来を考えるママの会@大阪」の安居裕子さんは、1歳の子を抱きながら、「参議院選挙の結果に崩れ落ちそうだったけれど、止まっていては子どもたちの未来は守れないと気付いた。これからも一人でも多くのママや仲間たちと一緒に、すべての子どもたちのために社会に働き掛けていきたい」と語りました。

 関西市民連合の塩田潤さんは、「安保法は私たち国民の安全を保障する法律じゃない。民主主義的な手続きを完全にないがしろにしてきた法律が、法治国家、民主国家である日本で存在することが許されない。それを可能にしているのが安倍政権。一刻も早く退陣してもらうしかない」と訴えました。

 安全保障関連法に反対する学者の会の新ケ江章友さんは、「私たちは自分らしく生きることをあきらめたくないからここにいる。多様な人間がこの社会で生きていくことを認め合うことができれば、このつながりはだれにも破壊することはできない。私たちはひきょうな権力者たちに絶対負けない」と述べました。

 元京都沖縄県人会会長の大湾宗則さんは、北朝鮮の弾道ミサイルの探知・追尾を行うために京都・経ケ岬に配備された米軍Xバンドレーダー基地をめぐる問題を報告。昨年12月の運用開始から、激しい騒音、電磁波とともに、米軍属による交通事故などが起きていると述べるとともに、「軍事演習の時にXバンドレーダーがフル稼働している。これは集団的自衛権行使のための演習ではないか。レーダー撤去を戦争法廃止の課題として共同でたたかいたい」と訴えました。 

 集会で参加者は、「憲法改悪STOP!」「戦争法廃止NO WAR」と書かれた紙を頭上に一斉に掲げ、「戦争反対」「憲法守れ」などと唱和しながらアピールしました。

もっと多くの人とつながりたい

 「憲法違反」「戦争は平和な顔してやってくる」と手書きしたTシャツを着て夫婦で参加した薮洋子さん(65)=岸和田市在住=は、「家のベランダには『アベ政治は許さない』のポスターを掲げて、自転車には『なくそう戦争法』のポテッカーを付けて意思表示してきた。こういうところに来ると元気が出てくる。3人の孫たちのためにも頑張りたい」と話していました。

 強行可決前日の昨年9月18日に、池田市で集会とパレードを行った「安保法制に反対するママの会@池田」の森朋子さん(41)は、「1年が経つのはあっという間でしたが、安倍政権が着々と手を打っていることに危機感を感じるし、『何かせずにはいられない』という思いでいっぱい。もっと多くのママたちとつながりたい。10月30日にはママの会@池田でイベントも企画しています」と話していました。

 大阪市生野区から参加した上田智帆さん(43)は、「1年たってもこれだけたくさんの人が集まることがすごい。この間も許せないことばかりで、どんどん悪いほうにいっている。少数者の声を大事にせず独裁的に決めていくのは、安倍首相も橋下前大阪市長も同じ。一人ではできないデモをこうしてやってもらえるのがうれしい」と話していました。


(大阪民主新報、2016年9月25日付より)

 

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