おおさかナウ

2016年06月19日

市民の力でできた野党共闘
責任持って野党勝利へ全力
関西市民連合 街頭宣伝に700人

関西市民連合の街頭行動には日本共産党のわたなべ参院大阪選挙区候補、民進党の尾立参院議員も駆け付け、スピーチしました=12日、大阪市都島区内

関西市民連合の街頭行動には日本共産党のわたなべ参院大阪選挙区候補、民進党の尾立参院議員も駆け付け、スピーチしました=12日、大阪市都島区内

 「市民が変える、政治を変える」「私たちの命、生活のために政治はある」と、参院選(22日公示、7月10日投票)を前に、安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める関西市民連合が12日午後、JR・京阪京橋駅頭で街頭宣伝行動を行いました。関西市民連合が応援する野党代表や市民ら約700人(主催者発表)が参加し、安保法制・憲法など3つのテーマで討論しながらアピールしました。

一人一人が勇気出して

討論する(右から)日本共産党の山下副委員長秋林同志社大学教授、ママの会@大阪のなつきさん、岡野同志社大学教授=12日、大阪市都島区内

討論する(右から)日本共産党の山下副委員長秋林同志社大学教授、ママの会@大阪のなつきさん、岡野同志社大学教授=12日、大阪市都島区内

 同志社大学の岡野八代教授の進行で、野党代表や学者、市民らが3テーマで討論。「安保法はわたしを守るか?」では、安保関連法に反対するママの会@大阪のなつきさん、同志社大学の秋林こずえ教授、日本共産党の山下芳生副委員長・参院議員が出席しました。

 なつきさんは「デモより、目の前の子どもを大事にしろ」と言われることもあるが、「子どもの未来を守るために、自分の気持ちを信じて活動したい。この選挙、本気で勝ちたい。いま国民一人一人が勇気を出して立ち上がることが大切」と語りました。

 秋林氏は、紛争は軍事力ではなく外交で解決しなければならないと強調。「軍隊は人を殺す訓練している。軍事力で市民の安全が守られることはない。今回の選挙は、力で弱い者をねじ伏せるようなことでいいのか、選択が問われる」と話しました。

 山下氏は「集団的自衛権は日本がどこからも攻撃されていないのに、アメリカの無法な戦争に自衛隊を駆り立てること」ときっぱり。野党共同が大きく前進したのは市民の世論と運動があったからだとし、「ここまで来た以上、必ず勝ちたい。勝ちましょう」と訴えました。

大阪で勝ち抜いてこそ

 他に「子育てってお金かかる!」のテーマで服部良一(社民党府本部委員長、元衆院議員)、大森順子(子ども情報研究センター)、おおちゃん(保育士)の各氏が、「アベノミクスは成功?失敗?」のテーマで辻元清美(民進党衆院議員)、永島昴(立命館大学教授)、橋口昌治(最低賃金1500円を目指すグループ「エキタス京都」メンバー)の各氏が討論しました。

 集会には、日本共産党のわたなべ結参院大阪選挙区候補、民進党の尾立源幸参院議員も駆け付けてあいさつしました。「野党共闘の勝利で、大阪から安倍自公政権は退陣、おおさか維新含めて少数に追い込む」(わたなべ氏)、「大阪は改憲勢力のるつぼ。(野党の)2人で勝ち抜いて安倍政権の暴挙をストップさせる」(尾立氏)と決意を語りました。

 いつもインターネットで調べてデモなどに参加している男性(36)=大阪市東成区在住=は、「安倍政権は原発も沖縄の米軍基地も戦争法も、すべて国民の声を聞かずに進めている。こういう問題を取り上げるテレビ報道が少ない中で、路上などで地道にアピールしていくことがすごく大事。安倍政権の本当の狙いが改憲だということをもっと知らせたい」と語っていました。

選挙に行き政治変革を

関西の参院選の様相を解説する関西市民連合のメンバー=12日、大阪市都島区内

関西の参院選の様相を解説する関西市民連合のメンバー=12日、大阪市都島区内

 関西市民連合は「SEALDs KANSAI(シールズ関西=自由と民主主義のための関西学生緊急行動)」や「SADL(民主主義と生活を守る有志)」のメンバーや学者らでことし3月に結成。①安保法制の廃止②立憲主義の回復③個人の尊厳を擁護する政治――を目標に掲げ、参院選での野党統一候補の当選などを目指し、戦争法廃止を求める2千万署名や街頭宣伝などに取り組んでいます。

 今回の街頭宣伝行動ではスタッフが参院選の各府県選挙区の様相を解説しながら、関西市民連合が応援する野党候補を紹介。シールズ関西の塩田潤さんは、集会の最後に「アベノミクスはどう考えても失敗。安保法は憲法違反。安倍政権はやってはいけないことをやった。僕たち市民が選挙に行き、いまの政治をやめさせよう」と呼び掛けました。

 スタッフの女性(22)=滋賀県大津市在住=は昨年6月、京都でのシールズ関西の宣伝に初めて参加。「自分と同世代の人たちが頑張っていることに、励まされた。私たち市民の力が野党を統一させたのだから、私たちも責任をもって野党を勝たせたい」と話しています。

戦争する国になってはいけない
吉永小百合さんがメッセージ

吉永小百合メッセージminpou この日の街頭行動には、関西市民連合の取り組みに賛同した女優の吉永小百合さんから直筆のメッセージ=写真=が寄せられ、岡野教授が代読。メッセージは参加者にも配られました。

 

関西の参院選の様相を解説する関西市民連合のメンバー=12日、大阪市都島区内

 

(大阪民主新報、2016年6月19日付より)

 

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