反動的逆流と対決、
府民・市民と取り組む選挙戦を
山口勝利日本共産党府委員長に聞く
2016年を迎えるに当たり、日本共産党大阪府委員会の山口勝利委員長に、橋下維新とのたたかい、戦争法廃止など15年の振り返りとともに、夏の参院選勝利と国民連合政府実現への運動への決意などについて聞きました。
――新年おめでとうございます。
おめでとうございます。昨年は、戦争法に反対する新しい国民運動が広がり、大阪では民主主義と住民自治を取り戻すたたかいが繰り広げられました。若者たちの活躍が未来への大きな希望となっています。
今年は、「戦争法廃止の国民連合政府」実現への道を開く、参議院議員選挙がたたかわれます。日本共産党躍進へのご支援を心からお願い申し上げます。「大阪民主新報」のますますの活躍を期待しています。
――「維新政治」の終結目指し、いっせい地方選挙、大阪市「住民投票」、ダブル選挙がたたかわれました。
「住民投票」で下された審判
4月のいっせい地方選挙では、高槻市で前回の1・4倍の得票で定数削減を乗り越え府会議席を守り市議選でも1議席増。此花区で得票数・得票率を伸ばし公明に競り勝ち定数2で市会議席を奪還。守口市で維新市政と対決し市会4議席へ倍増などの奮闘がありました。
定数21削減の府会で、維新16・民主9・公明6・共産1の議席減となり、日本共産党は、前半戦で得票・得票率の前進、後半戦で議席占有率の前進となりました。吹田、八尾、寝屋川の市長選挙で反維新側が勝利しました。
5月の大阪市の「住民投票」は、大阪市民の理性と良識の勝利であり、政治的立場の違いを超えた共同の勝利でした。歴史と伝統を持ち、豊かな文化を育んできた大阪市を本当になくしてよいのか、市民が真剣に考えて下した審判であり、歴史的な勝利となりました。
献身的奮闘の意義は大きい
11月のダブル選挙は、難しく苦労の多い選挙戦となりましたが、「維新政治」に終止符を打ち、大阪に民主主義と住民自治を取り戻すという大義を掲げ、「オール大阪」の一翼を担い、献身的に奮闘した意義は大きなものです。
府民からは「共産党の対応、いちばん筋が通っていましたね」、保守の方からも「御党が先頭に立ち頑張っていただきました」など、共感と激励、感謝の言葉が寄せられました。
橋下氏が「政界引退」しました。「維新政治」と対決、野党会派との連携、府民・市民の共同発展に力を尽くします。真の改革を目指し、新しい大阪像を提案していきます。日本共産党と民主勢力の自力を強めることが大事です。
――安倍自公政権が、戦争法(安保法制)を強行しました。
8月30日、扇町公園に2万5千人が集まり歴史的な統一行動が成功。9月13日、青年、学生、中高校生、障害者ら有志11団体が呼び掛けた「戦争法案に反対する関西大行動」に2万人が参加しました。安倍自公政権は、世論に背いて、戦争法の採決を強行しました。
「2千万署名」で野党共闘を
日本共産党は間髪を入れず、「戦争法(安保法制)廃止の国民連合政府」の実現を呼び掛けました。大阪では、市長をはじめ、団体・個人を訪問し懇談を重ねました。「賛成です。野党はまとまらないといけない。頑張ってほしい」(牧師)など、賛同の声をいただきました。
戦争法強行から3カ月の12月19日、志位和夫委員長が大阪で「国民連合政府」の実現を訴えました。戦争法廃止を求める運動が引き続き発展し、若者、学生、高校生、ママの会など、若い世代の新鮮な運動が希望を広げています。
戦争法に反対してきた5団体と5政党の意見交換会が重ねられています。市民団体の呼び掛けで「安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める市民連合」が結成されました。戦争法廃止に向けた、参院選での野党共闘を求める声が広がり、私たちの「提案」の方向が1つの流れになっています。
熊本県では、「くまもとネット」からの野党統一候補擁立を求める要望を受け、5野党が参議院熊本選挙区に無所属の統一候補を擁立することになりました。しかし、野党5党間では、政権問題、選挙協力、さらに戦争法廃止でも、まだ合意が実現していません。
いま、戦争法廃止を求める「2千万署名」をやりとげる運動を成功させ、世論と運動を大きく発展させることが重要です。地域・職場・学園、各分野で運動団体と力を合わせ、日本共産党が先頭に立ちます。ご奮闘をお願いします。
――いよいよ参院選、日本共産党の躍進が求められています。
参院選では、大門みきし候補を先頭に比例8議席、大阪選挙区でわたなべ結候補の必勝に全力を挙げます。「日本共産党の躍進で『戦争法廃止の国民連合政府』の実現を」「あらゆる分野で安倍政権の暴走ストップ、政権転換の願いを日本共産党に」と、広く府民の皆さんに訴えていきます。
各政党の立ち位置は鮮明に
大阪の政党の立ち位置が鮮明となり、安倍政権・維新政治の暴走に立ち向かう、日本共産党の役割が際立っています。自民・公明の与党が安倍政権を支え、民主党は対決姿勢が明確になりません。
「おおさか維新の会」の正体は、安倍政権の補完勢力、憲法改定の先兵です。「憲法改正に必要な3分の2の勢力の中に入る」(松井一郎知事)と言明、最悪の形で改憲勢力の先導役を担いつつあります。
反動的逆流に正面から立ち向かい、政党間の力関係を大きく変化させるたたかいです。「80万票・得票率20%以上」の得票目標の実現へ、「どの政党にも、どの候補にも負けない」構えで総力をあげます。
大阪の位置と役割を自覚し
府民・市民とともに取り組む選挙戦を目指します。戦争法反対、「住民投票」のたたかいを通じて広がった、市民団体、保守の方々との結び付きを大切に、日本共産党躍進に力を貸していただく努力を図ります。
比例代表では、各政党が大票田の大阪に集中してきます。選挙区では、各政党がしのぎを削る大激戦を繰り広げています。「おおさか維新の会」が、大阪を拠点に全国的策動を展開します。大阪の位置と役割を自覚し、気概を燃やしてたたかいぬきます。
――あと6カ月、参院選勝利へどう立ち向かいますか。
あらゆる活動に〝攻めの構え〟〝先手必勝〟を貫きます。すべての党組織が、後援会とともに、新年出足早く総決起していきます。3月18日(金)、再び志位和夫委員長を迎えて、「日本共産党躍進をめざす大演説会」(仮称)を開催します。
どこでも〝ポスター第一党〟を実現していきます。駅頭・門前・街角など、宣伝カー・ハンドマイク宣伝を系統的にとりくみます。新しく作成した「大阪の日本共産党&わたなべ結」パンフを活用して、有権者との対話を大きく広げていきます。
得票80万実現の条件はある
80万票の実現には、13年参院選の1・83倍、14年総選挙の1・78倍が必要です。98年参院選では、41万9千票から77万3千票に、1・84倍に伸ばしています。躍進の条件では、そのとき以上のものがあります。
「支部が主役」で、得票目標・支持拡大目標を決め「政策と計画」を充実し、毎週の支部会議を軸に、連絡網を整え、その実践を促進していきます。自治体・行政区委員会が役割を発揮し、地方議員が先頭に立っていきます。
遅れた分野となっている党建設の前進に全力を挙げ、党勢拡大の上げ潮を切り開きます。日本共産党への関心と期待が大きく広がっています。目標をもって、演説会や「集い」を節に、広く入党と購読を働き掛けていきます。
今年の大河ドラマは「真田丸」です。真田丸跡地は大阪府委員会の地元にあり、「攻めの砦だった」と言われています。番組のコンセプトは「ニッポンに赤い風を吹かせよう」です。私たちも一丸となり〝赤備え〟でたたかい抜きます。
政治転換の願い共産党へ
山下芳生書記局長
「法案が通って死ぬのは、民主主義ではなく現政権とその独裁政治です。民主主義は止まらない。私は絶対あきらめない」
戦争法案強行直後、国会正門前である学生が行ったスピーチです。昨年は暴政への怒りとともに、主権者がこの国の進路を決める大きな希望を感じました。
大阪の民主主義と地方自治を破壊する危険な流れに対し、立場を超えて共同が広がったことも未来に生きるでしょう。
ことしは参議院選挙の年です。
「日本共産党の躍進で『戦争法廃止の国民連合政府』を実現しよう」
「あらゆる分野で安倍政権の暴走ストップ、政治転換の願いを日本共産党へ」
比例代表の大門みきしさん、大阪選挙区のわたなべ結さんとともに訴え抜きます。
未来かかった選挙勝利を
宮本岳志衆院議員
新年、明けましておめでとうございます。
いよいよ参議院選挙の年、2016年の幕が開けました。
昨年は大阪市を守れ!の「住民投票」維新政治を終わらせよう!の「知事・市長ダブル選挙」と大変お世話になりました。
安倍自公内閣は戦争法の強行など立憲主義破壊の暴走を続け、ついに明文改憲まで口にし始めました。
今年7月の参院選に日本の進路と子どもたちの未来がかかっていると言っても過言ではありません。
「衆参ダブル選挙」も取りざたされる歴史的政治戦の年の幕開けにあたり、大門みきしさん、わたなべ結さんとともに、私も全力を尽くす決意を申し上げ、新年のごあいさつといたします。
安倍政権の申(さる)年に
清水忠史衆院議員
去年はアベ政治のおかげで国民にとって災難な年でした(泣)。憲法違反の戦争法を強行(怒)、国民監視の盗聴法改悪を狙い、テロを引き合いに共謀罪まで言いだした。これこそ狂暴(キョウボウ)政治という。
金が信念(キンガシンネン)とばかりに財界いいなり!法人税を引き下げる一方で消費税はまた値上やと(汗)。
アベノミクスの矢は景気回復の的に遠く当たらず、毒矢となって庶民の懐を射抜いてもうた。もう矢(や)ってられまへんわ。
米の国から押し付けられたTPPに怒りをコメ(米)て反対しよう!
戦争法廃止の運動は広がり、国民連合政府への期待はウナギのぼり!参院選で必ず勝利を!ことしこそ安倍政権の去る(申)年にしましょう(笑)
一致団結し安倍政権打倒
辰巳孝太郎参院議員
新年明けましておめでとうございます。
昨年は戦後最長の延長国会のもと、労働者派遣法の改悪や戦争法をめぐる論戦にも加わりました。全国から集まった12万人が国会を取り囲むなど、安倍政権の暴走をストップさせるための国民的共同の広がりを実感しました。
ことしは暮らしと憲法にとって正念場の年です。安倍政権は庶民いじめの消費税増税を強行しようとする一方で、大企業には法人税のさらなる減税で大盤振る舞いを続けています。また戦争法によって自衛隊が海外で戦争するという現実の危険が迫っています。
野党は一致団結して安倍政権打倒!この全国で沸き起こっている国民の声に確信を持って、大阪からはわたなべ結さんを必ず国会へ送り出しましょう!
(大阪民主新報、2015年12月13日・2016年1月3日付より)