おおさかナウ

2024年02月17日

日本共産党第29回大会 大阪の代議員・評議員の発言(中)
ひとは対話で変われる LGBT当事者の確信
淀川・東淀川地区委員会 湊隆介代議員

 大阪市の淀川・東淀川地区委員会で組織部員をしている湊隆介です。私は、「LGBTの当事者として市議選をたたかって」というテーマで、多数者革命に関わって、「対話の習慣」を国内でも党内でも広げていこうという趣旨で発言します。

ゲイを公表し市議選に挑戦

 私は、昨年4月の大阪市会議選で淀川区から、ゲイの当事者であると公表して立候補しましたが、152票差で落選しました。支持者の方からは、「ゲイであることを伏せておいた方がよかったのでは?」との声もあった一方、何人もの当事者の方が、「期待しています」「周囲には言っていませんが、あなたには伝えます」と声を掛けて下さり、「そんなあなただから余計に応援したくなった」と支援してくれた方が、選挙を通して入党しました。ゲイを公表してたたかったことに、悔いはありません。

たたかう中で認識に変化が

発言する湊氏(「しんぶん赤旗」提供)

 一昨年の9月に立候補表明した時、党内の一部には戸惑いもありました。ある党員の方からは、「あなたの名刺は受け取れない」と言われました。ある党員さんは、ゲイの当事者である私のポスターを貼ってくれませんでした。
 最初は悲しく思い、また日本共産党の党員として、綱領に規定されている「性的指向と性自認を理由とする差別をなくす」という内容をどう思っているのかと、怒る気持ちもありました。ですが、私自身が地区の支えで選挙戦をたたかう中で、その方々の認識も変化し、今では先のお2人とも親しく話をさせていただくようになりました。お一人からは、昨年末にインボイスの相談も寄せられました。大きな変化です。
 長らく積み重ねてきた常識を打ち破るには、時間がかかる場合もあります。その常識が誰かを傷つけてきたわけですから、できるだけ早くそれを打ち破ってほしいと思いますが、それでも、やはり時間がかかる場合もある。でも、そこで諦めてはいけない。

対話の習慣を広げることが

 人は変わることができる。そして私も前向きに変化しうるし、鍛えられる。その前提に立った「対話の習慣」を国外でも、国内でも、そして党内でも広げることが本当に重要で、多数者革命をやり遂げるための要だと思っています。
 「社会主義・共産主義のイメージが悪い」「日本共産党の名前を変えたら?」、これらはよく聞く話です。これを攻撃ではなく、チャンスと捉えれば、まったく違うことになる。チャンスと捉えて、対話を通じて党との距離を縮めましょう。
 そして自民党政治を変えるための国民的大運動を成功させるためには、どんな方とでも一致点を見出しながら対話をすることが重要ではないでしょうか?
 最近読んだ『生成AIで世界はこう変わる』(今井翔太著・SB新書)には、日本共産党の未来社会論とも親和性が高いのではないかと思われる部分が出てきます。こういう若い世代の研究者、起業家たちと積極的に交わり、みんなの力で政治の有りようを変えていく。日本共産党の経済政策も、そして未来社会論もさらに豊かにしていく。そのために「対話の習慣」をあらゆる方面に広げることを改めて訴えます。

同性婚実現へ政治を変える

 私には、今年8月で付き合って20年になる同性のパートナーがいます。
 そのパートナーと結婚することが私の夢ですが、自民党政治が変わらない限り、かないそうにありません。自民党政治を倒し、市民と野党が共闘する政権をつくり、同性婚と選択的夫婦別姓を実現したい。これは私の心の底からの願いです。
 そのためにも、「人は変われる」「人が変わることを諦めない」、そして「私も前向きに変化するし、鍛えられる」という確信をベースにした「対話の習慣」をフル活用し、130%の党づくりの目標達成と、衆院選での日本共産党の躍進、そして、小選挙区単独候補としての挑戦を決意した宮本たけし衆院議員の再選を、必ず勝ち取る決意です。
 最後に、全国各地のLGBT当事者の同志に心からの連帯を表明し、発言といたします。(1月17日)

(大阪民主新報、2024年2月18日号より)

 

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