おおさかナウ

2023年06月24日

今年度国保料 9割以上の自治体が値上げ
高すぎる府の「統一保険料」
日本共産党・石川府議の調べで判明

 今年度、府内の国民健康保険(国保)料が9割以上の市町村で昨年度と比べ値上げとなることが、日本共産党の石川たえ府議の調べで分かりました。

負担抑制の自治体も

 府が示す「統一保険料率」に従った市町では、年収300万円の30代夫婦と子ども2人の4人世帯の場合、年額37万円を超え、2万4千円以上もの値上げです。
 府は2024年度からすべての市町村で国保料を「府内一本化(=統一保険料)」し、市町村独自の減免措置もなくすとしています。これまで独自財源を使って国保料を抑制してきた市町村ほど、一本化を控え値上げ幅が大きくなっています。
 他県では独自の減免制度を拡充している市町村も多く、横浜市や京都市、神戸市などと比べても、大阪の国保料は極めて高額です。
 府の統一保険料率に従った市町は昨年度15でしたが、今年度は14に。
 箕面市が今年度、新たに統一保険料に合わせました。
 一方で、東大阪市と大東市は、昨年度は統一保険料に合わせたものの、今年度は府の統一保険料率では加入者負担増があまりに大きいとして、独自の財政措置と保険料設定を行い、負担増を抑制しました。
 交野市と和泉市も、保険料を据え置いています。

統一保険料中止し独自の負担軽減を
石川府議の話

 異常な物価高騰に追い討ちをかける国保料値上げは、家計にとって極めて深刻です。
 日本共産党は公費1兆円を投入し、協会けんぽ並みへの値下げを提案しています。岸田政権は今こそこの方向に踏み出すべきです。
 府も来年度からの「府内一本化」を中止し、国保料を抑制しようとする市町村の手足を縛るのではなく、独自の財政支出も行い応援するべきです。
 24年度以降も、保険料の決定権は引き続き市町村にあります。国会で厚労省は繰り返し答弁していますし、府議会でも2018年に当時の松井一郎知事が、「府に市町村独自の政策を停止させる権限はない」と認めています。
 「『府内統一化』になったから、市町村ではどうしようもない」ことはありません。
 これからも国、府、市町村それぞれに、国保の負担軽減を迫る取り組みが大事です。

2023年度の年間国保料

  30歳代夫婦と就学児
2人の4人世帯で
年収300万円の場合
70歳独り暮らしで
年金月12万円の場合
2023年度 2022年度
との比較
2023年度 2022年度
との比較
  門真市 371,136 +21,622 25,830 +2,301
  松原市 370,883 +16,774 26,575 +1,711
統一保険料の自治体 岸和田市 370,406 +24,247 26,575 +1,711
池田市
貝塚市
守口市
泉佐野市
柏原市
高石市
藤井寺市
泉南市
阪南市
島本町
忠岡町
岬町
箕面市 370,406 +19,159 26,575 +1,711
  能勢町 367,832 +22,991 26,389 +1,668
  熊取町 367,710 +24,119 25,564 +1,663
  摂津市 364,997 +26,386 26,324 +1,946
  泉大津市 364,068 +23,944 26,125 +1,690
  枚方市 363,251 +34,077 25,419 +3,015
  豊能町 363,207 +24,416 26,010 +1,920
  豊中市 362,725 +31,928 25,695 +2,589
  富田林市 361,911 +19,438 23,706 +1,392
  河南町 360,861 +23,175 25,707 +1,538
  羽曳野市 359,683 +25,970 25,802 +1,825
  東大阪市 356,122 +9,963 25,657 +793
  茨木市 356,074 +26,593 25,548 +1,936
  太子町 354,483 +18,320 24,701 +1,336
  大阪市 354,044 +25,286 24,680 +2,535
  高槻市 353,356 +37,420 25,990 +2,281
  大阪狭山市 350,167 +20,402 24,912 +1,662
  河内長野市 347,270 +19,085 24,918 +1,346
  八尾市 346,132 +56,601 25,584 +4,563
  堺市 343,672 +23,537 24,419 +2,438
  田尻町 342,171 +30,324 25,137 +1,341
  寝屋川市 341,804 +9,524 23,192 +1,768
  吹田市 338,583 +6,199 23,903 -481
  交野市 333,505 +0 23,558 +0
  千早赤阪村 330,036 +57,911 22,493 +3,324
  四條畷市 323,005 +25,242 22,174 +2,157
  大東市 322,273 -23,886 22,753 -2,111
  和泉市 309,805 +0 20,922 +0
           
  横浜市 250,090 14,460
  神戸市 265,910 22,450
  京都市 296,460 17,259

(大阪民主新報、2023年6月25日号より)

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