おおさかナウ

2023年06月24日

「基地拡張反対」明言せず
八尾市議会 共産党・田中市議が市長追及
自衛隊が7月に地権者説明会

 陸上自衛隊八尾駐屯地や八尾空港に囲まれた民有地について、自衛隊が「課題解決」のため7月に地権者対象の説明会を実施することが分かりました。16日の八尾市議会本会議で、日本共産党の田中裕子市議の代表質問に対し、八尾市(大松桂右市長=大阪維新の会=)が明らかにしました。
 田中氏は、「基地の拡張に反対するという歴代市長の見解を踏襲するか」と、大松市長に繰り返しただしました。大松市長は「判断すべき時が来たら、総合的に勘案して判断する」などと述べ、最後まで明確な答弁を避けました。
 八尾駐屯地は、主にヘリコプターによる人員、物資の空輸や航空偵察などを行う中部方面航空隊などが駐屯します。周囲には保育施設や市立中学校、公営住宅などが隣接しています。
 駐屯地内にある民有地は約2万平方メートルで、うち6千平方メートルは八尾市の土地です。
 岸田政権は敵基地攻撃能力の保有と、報復攻撃を想定して全国283カ所の自衛隊基地の強靱化を進めています。八尾市にも自衛隊が相談に来ていたことが、3月市議会での田中氏の追及で分かっています。
 田中氏らの調べで、八尾駐屯地では格納庫新設のため、既存建物の解体や仮設倉庫などの実施設計書がすでに完成しており、ボーリング調査(25メートルを6カ所)や杭を打つための調査も完了、来年度に工事着工することが判明しています。

7月1日に市民集会

 7月1日(土)午前10時から、駐屯地近くの志紀町西公園で、「大軍拡・大増税NO! 八尾連絡会」が市民集会を開かれます。市民集会では、地元住民らが発言する予定です。

八尾駐屯地に囲まれた民有地への入り口=田中氏提供

(大阪民主新報、2023年6月25日号より)

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