おおさかナウ

2023年06月17日

総選挙躍進へ活動飛躍の月に
日本共産党府委 第10回総会開く

総会で報告する柳委員長=10日

 日本共産党大阪府委員会は10日、第10回総会を開き、5月活動を検討した上で「6月こそ『130%の党』、総選挙躍進への活動の飛躍を起こす月にする」と提起した中央委員会の訴えに基づく活動強化を確認。「統一地方選挙総括」案を提案しました。
 報告に立った柳利昭委員長は、国会最終盤の論戦に呼応した悪法ストップのたたかい強化、「日中両国関係の前向きの打開のために」の提言を基にした懇談やシンポジウムの開催、大阪カジノストップ、統一地方選総括で示した方向での維新政治とのたたかいの強化など、当面するたたかいの課題を提起しました。
 中央委員会からの各支部への「手紙」の討議と「返事」の取り組みの推進、「130%の党」づくりへ、党員拡大と「しんぶん赤旗」読者拡大、世代的継承の取り組みについて、5月の活動を振り返ると共に、目標と推進の強化方向を述べました。また、これらの活動の推進のために、機関が「政治的な激励」と「実践的な突破」を重視すること、近く開催される第8回中央委員会総会待ちになることなく、党推進本部「訴え」に基づく活動を直ちに強化することを呼び掛けました。

統一地方選総括案を報告

 総会では、中村正男副委員長が「大阪の統一地方選挙総括案」の特徴について報告。党内外から寄せられた意見を交えてつくられたものだとし、「地区や支部での討論で実践的に練り上げ、4年後はもちろん、様々なたたかいと総選挙に生かす立場で臨みたい」と述べました。
 総括案は9章立て。①大阪の統一地方選の結果、②なぜ維新が「大勝」したか。これをどう打ち破るか、③攻撃を乗り越えて勝ち取った府議選、大阪・堺市議選、市町議選の貴重な党の議席、高槻、寝屋川市長選の教訓、④政策宣伝活動上の教訓、⑤府委員会の「重点方針」を巡って その積極面と検討課題、⑥選対の役割、候補者活動、⑦大阪における「市民と野党の共闘」の到達点と今後の推進方向、⑧切実・緊急となる「自力」強化、⑨逆風とのたたかいを巡って――で構成されています。
 第1章では、統一地方選結果の議席と得票を示した上で、結果について党常幹声明が述べた「日本共産党の封じ込めを図る大逆流との生きた攻防のプロセス」という角度でも、去年の参院選比例から前半戦、後半戦共に得票を伸ばしたことは、「今後の前進の足掛かりとなる」と明記しています。
 第2章では、維新の「大勝」の背景として3つを挙げています。
 1つは維新の戦略で、「定数削減」と「大量立候補」という組織的な戦略と共に、政治論戦では「虚構」の「土俵」を敷き、検証のないメディアの姿勢の下で府民的に垂れ流されたこと。2つ目に、自民など「大阪都」構想は反対していた勢力が維新を正面から批判しなくなり、支持基盤が大きく崩れたこと。3つ目に、党自身の自力の後退で、維新政治を転換する上での政治的・組織的な影響力が小さい――と述べています。
 同時に、維新と府民との矛盾はさらに広がりつつあり、彼らにとって前途が開けているわけではないと指摘。党が自公政権、維新の逆流を打ち破る方向として5点を挙げています。
 第3章では、攻撃を乗り越え議席維持・増を勝ち取った府議選、大阪・堺市議選や後半選、高槻、寝屋川市選の選挙戦を振り返り、教訓を述べています。
 第4章では、維新が敷いた「虚構の土俵」を打ち破りつつ、党の値打ちを打ち出す上で、宣伝活動の量と中身の抜本的な検討、強化が求められることを提起。
 第5章では、府議選で現有2議席獲得のために取った「重点方針」の意義と共に、大阪市議選も含めて重点戦略が効果的に取れれば、勝利できた可能性も指摘されたことを紹介。知事選、大阪市長選と一体に議員選挙をたたかうことや、1人区などでの無投票の阻止も含め、大阪の党の構えを示す上で、積極的立候補の課題にも触れています。
 第6章では、重点的に4点挙げ、今回の選挙戦での積極的経験を紹介、課題を記述しています。
 第7章では、大阪の市民と野党の共闘の到達点、統一地方選、特に府議選で野党議席を府議会で守り抜く点で、府委員会が取った対応と前進面を示しています。
 第8章では「自力」強化のために「130%の党づくり」が急務であること、第9章では「二重の大逆流」を押し返すたたかいが引き続く重要課題だと指摘しています。

(大阪民主新報、2023年6月18日号より)

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