おおさかナウ

2023年06月10日

淀川左岸線2期は中止を
大阪市議会建設港湾委 井上浩議員が質問


質問する井上議員=1日、大阪市議会建設港湾委員会

 1日の大阪市議会建設港湾委員会で、日本共産党の井上浩議員が、事業費の大幅な上振れが問題になっている高速道路の淀川左岸線2期事業や、「安全対策」の名で行われている街路樹・公園樹の撤去・更新について質問しました。
 淀川左岸線2期事業(大阪市此花区・海老江ジャンクション~北区・豊崎インターチェンジ、約4・4㌔㍍)は、大部分を淀川左岸の堤防内にトンネル(片側2車線)を埋める世界的にも前例のない事業で、当初事業費は約1162億円。2020年秋、工事現場で判明した土壌汚染の対策などで事業費が約756億円増加しました。
 21年には、軟弱地盤の改良工事が行われていた工区で、近隣住宅の敷地にひび割れなどが発生。工法変更などで事業費はさらに1039億円増え、事業費は当初の2・5倍、約2900億円まで膨れ上がっています。
 井上氏は、被害が出た住宅への対応について質問。市側は「損傷が生じた家屋は補修し、工事中に家屋の使用に支障が出た場合は、速やかに調査し、必要な応急措置を実施する」と答えました。
 井上氏は、安易な工法変更ではなく、安全確保へ新たな技術的検討を行うべきと主張。「安全性が担保されておらず、災害対応にも逆行している。自然環境と財政への負荷も大きく、事業を中止すべきだ」と述べました。

(大阪民主新報、2023年6月11日号より)

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