府議会は３月24日の本会議で、カジノを核とする統合型リゾート（ＩＲ）の区域整備計画を国に申請するなどの関連議案を、維新や公明、自民党府議団などの賛成多数で可決し、閉会しました。日本共産党と民主ネット、自民保守の会の７議員は反対しました。
　急性期病床の削減推進などを含む新年度一般会計予算案が可決しました。日本共産党は反対しました。
　予算は過去最大規模の３兆７７９８億円ですが、１兆２９４２億円のコロナ対策予算のうち府の一般財源はわずか２４６億円にとどまります。検査体制や保健所の抜本強化はなく、府立病院運営費負担金は昨年度当初予算から１割以上減ります。
　府民の願いである救命救急センター補助金や子どもの貧困緊急対策事業費補助、福祉医療費助成の拡充・増額はなく、高齢者等施設従事者の処遇改善のための独自策もありません。
　大阪・関西万博のため、会場建設費や大阪メトロ（旧大阪市営地下鉄）中央線の輸送力増強などに34億円、ＩＲ推進に１億２０００万円を計上します。阪神高速淀川左岸線２期・延伸部の整備や新鉄道「なにわ筋線」建設、大阪モノレールや北大阪急行の延伸なども盛り込んでいます。
　国の35人学級拡充を先取りし、多くの都道府県が独自に拡充していますが、府は今年度も独自拡充しない数少ない府県の一つとなっています。一方で子どもたちを過酷な競争に追い立てる中学生チャレンジテストや、子どもの心を数値化する小学５・６年生向け新学力テスト（すくすくウォッチ）は実施します。
　府立大学と大阪市立大学を統合した大阪公立大学の運営費負担金は、昨年度当初予算（府大への負担金）の96％になりました。森ノ宮キャンパス建設に約54億円を投じます。
　高校統廃合の関連議案が賛成多数で可決しました。府立島本（島本町）・茨田（大阪市鶴見区）・泉鳥取（阪南市）高校の廃校を決定。大阪市から移管された西・南・扇町総合高校が統廃合されます。日本共産党は反対しました。

(大阪民主新報、2022年4月3日号より）