おおさかナウ

2022年02月26日

コロナ対策 乏しい府の独自策
大阪府が来年度予算案発表

過去最大規模も多くは国庫

 府は17日、来年度予算案を発表しました。予算規模は一般会計3兆7798億円、特別会計2兆9087億円の計6兆6885億円。吉村洋文知事は「過去最大規模」と述べていますが、増加分の多くは国によるコロナ対策が占め、歳入のうち国庫支出金が前年度比197・6%、3618億円増えています。

急性期病棟を来年度も削減

 府のコロナ対策は、約84億円の予算が見込まれる大阪コロナ大規模医療・療養センター(大阪市住之江区)を含めて、多くが国の施策の範囲内にとどまっています。
 一方で検査能力拡大のための抜本的な予算拡充はありません。コロナ禍で必要となる急性期病床については、来年度も削減・他病床への転換を補助します。府立病院機構の運営負担金は減額。保健所支援などは今年度と変わりません。

万博に伴って大開発を推進

 万博開催に伴い、2018年に民営化した大阪メトロ(旧・大阪市営地下鉄)中央線の輸送力増強などで34億円を負担。なにわ筋線や阪神高速淀川左岸線延伸部など開発を進めます。
 中学生と小学5・6年生向け府独自テスト実施に約6億円。大阪の市立高校の府移管に約35億円を計上しています。
 減債基金へ172億円を積み立てます。

財政調整基金約2千億円に

 府はコロナ感染拡大が始まった2020年度も約331億円の黒字でした。21年度末には、大規模災害や税収減などに備えて積み立てる財政調整基金の積立額が約2037億円に達します(府の積立目標は30年度までに1400億円)。(関連記事)

(大阪民主新報、2022年2月27日号より)

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