おおさかナウ

2021年08月04日

宮本岳志の東奔西走
五輪より命を大切にする政治を

 中止を求める国民の声に背を向けて「東京五輪」を開幕した結果、感染爆発が止まらない深刻な事態となっています。政府は再び東京に加え首都圏3県に緊急事態宣言を発出。大阪にも緊急事態宣言が出されました。今日の事態を生んだ一番の責任は、楽観論を繰り返し、危機感を欠如させてきた菅内閣にあります。感染拡大が続けば「普通であれば助かる命も助からなくなる」と厚生労働省の専門家組織「アドバイザリーボード」は指摘します。
 さらに内閣官房参与で、五輪組織委員会の専門家会議座長を務める岡部信彦・川崎市健康安全研究所所長が、「一般医療に大きな影響が出るような状況になればオリンピックの中止も検討する」と述べました。それでも菅首相はいまだに五輪は感染拡大の要因ではないと言い張り、「人流が減っていることは事実」などと開き直る始末です。
 専門家からは「危機感を行政と市民が共有できていないことが最大の問題」との指摘が出ていますが、一番危機感を共有できていないのは、政府と菅首相自身。もはやこのような政権に国民の命とくらしを託しておくわけにはいきません。
 「五輪よりも命を大切にする政治を」、安心・安全なワクチン接種、大規模な検査、補償と一体の休業要請、医療機関への財政支援、そして五輪中止にすべての手立てをとるべきです。
 来る総選挙で自民、公明、維新に審判を下し、菅政権を打倒して野党の連合政権をひらくために。希望をひらく政権へ、今日も近畿を走ります。(みやもと・たけし 衆院近畿比例・大阪5区重複候補 第2週掲載)

(大阪民主新報、2021年8月8日・15日合併号より)

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