おおさかナウ

2021年02月20日

広域一元化条例 中央区で反対運動広がる
住民投票の結果守れ

近鉄大阪上本町駅前で「広域一元化条例」反対を訴える新婦人の宣伝=13日、大阪市天王寺区内

 広域一元化条例の制定を狙う松井一郎大阪市長に、昨年の住民投票の結果を守るよう求める署名が広がっています。
 大阪市中央区では、松井市長の条例制定表明以来、新婦人中央支部有志による学習会を皮切りに、少人数やリモートの学習会を7回開催しました。少人数での学習会は、コロナ禍の中で行われた昨年11月の住民投票でも力を発揮しました。
 同区は住民投票での賛成票が反対票を上回りましたが、5年前と比べると差は縮まりました。
 タワーマンションの乱立で急激に人口が増え、多くの小学校が増築ラッシュ。新聞を購読せず固定電話も持たない若い世代が多い中でも、学習会への参加者が自身の住むマンションで、自分の名前と部屋の号室を入れた手書きチラシを配布するなど、投票日間際まで学びながらの行動が続けられました。
 大阪市をよくする中央区連絡会は、住民投票の結論を守れと松井市長宛の署名葉書付きミニビラ4万5千枚を作成。全戸配布を進め、新婦人中央支部をはじめ各団体が路地裏宣伝しています。
 新婦人が13日に、同市天王寺区との境にあたる近鉄大阪上本町駅前で行った宣伝では、長時間説明を聞いた上で署名する通行人の姿が目立ちました。
 条例案を巡る府・大阪市へのパブリックコメントの書き込み学習会や、マンションへの全戸訪問も始まっています。
 学習会で講師を務める中央区連絡会の藤原一郎さんは、「条例が制定されれば、大阪市は自治を大きく損ない、住民サービスは悪化していくことになる。この仕組みは『都』構想と全く同じだ」と条例案を批判し、「大阪市を存続させた市民の選択を、住民本意の新しい政治に向けた出発点にしたい」と話しています。

(大阪民主新報、2021年2月21日号より)

月別アーカイブ