おおさかナウ

2020年12月20日

売上9割減・キャンセル電話におびえ
コロナ第3波 商売深刻
「大阪の共産党です!」ライブ配信

ネット番組で語り合う(左から)清水、西田、瀬藤、勝山の各氏=13日、大阪市天王寺区内

 新型コロナウイルスの第3波で感染者が急速に増える中、日本共産党大阪府委員会のインターネット番組「大阪の共産党です!国会閉会 コロナ感染拡大で大阪の商売はどうなる?」が13日、動画投稿サイトユーチューブでライブ配信されました。清水忠史衆院議員(衆院近畿比例・大阪4区重複候補)、党府くらし・営業対策委員長の西田さえ子さん(衆院近畿比例候補)がMC役を務め、配信中の視聴者は1400人を超えました。

 特別ゲストにセンターツーリスト代表取締役の瀬藤たみ子さんとマグロ卸業を営む勝山比路介さんを迎え、大阪の商売の実態を聞きました。

GoToで潤うのは大手だけで

 創業37年の旅行会社を営む瀬藤さんは、緊急事態宣言が出された3月以降、海外ツアーがゼロになり、国内団体旅行を含めた年間売り上げが10%に落ち込むなど、深刻さを増す観光業界の内情を紹介しました。
 国の観光支援策「GoToトラベル」事業について、割引額を事業者が立て替える制度上の課題やキャンセル料負担の問題点を指摘し、「潤っているのは大手だけ。中小旅行会社は割引額を立替える資金さえ不足し、『もう生きていけない』と悲鳴の声があふれています」と訴えました。

望年会シーズンの書き入れ時が

 国内産天然マグロ仲卸の勝山さんは、今春の感染拡大第1波で売上額が約9割落ち込んだと指摘。事業規模縮小を余儀なくされ、第2波、第3波と打撃を受けた業界の苦境を示し、「今まさに天然マグロが旬を迎えています。忘年会シーズンの書き入れ時なのに、卸先の飲食店では、いつ予約キャンセルの電話が鳴るかとおびえている状態」と語りました。

希望を感じるような支援策こそ

 先行きの見えない感染長期化の中、瀬藤さんは「来年はさらに観光業界にとって厳しい年になる」と語り、勝山さんも「いつまで耐えれば『赤信号』が『青』に変わるのか。希望を感じるような支援策を打ってほしい」と話しました。

「GoTo」中止し直接支援に

清水氏 〝効果高い消費税減税を〟

 清水議員は、減収分の補てん策を打ち出した海外諸国のコロナ対策を紹介し、「GoToキャンペーン」を中止し、直接支援策に切り替えるべきだと強調。消費税減税に踏み出したイギリスやドイツの事例を示し、「商売人泣かせの消費税を軽減すれば、国民誰もが買い物のたびに減税効果を実感することができる。迅速で公平で簡素で最も効果が高い消費税減税実現へ力を尽くしたい」と語りました。
 「日本人が愛し続けてきた水産業と食文化を守り、コロナで苦しい時だからこそ、おいしい魚を食卓に届けていきたい」。勝山さんは苦境に負けず踏ん張っていくと語りました。
 瀬藤さんも、「平和」をテーマに戦争の歴史を学び合う旅行企画を作ってきたと述べ、「必ずまたみんなで絆を深め合いながら、明日への生きる希望が湧くような平和ツアーを復活させたい」と語りました。
 西田氏は、中小企業が大阪の地域経済を支え、歴史と文化を培ってきたと述べ、「中小企業を守り、持続可能な地域社会をつくるため、多くの人と力を合わせていきたい」と語りました。

(大阪民主新報、2020年12月20日号より)

 

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